韓国で100万部突破の『82年生まれ、キム・ジヨン』 日本でも共感広がる

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「筑摩書房 82年生まれ、キム・ジヨン チョ・ナムジュ 訳 斎藤真理子」特設サイトより

 10月8日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『転生したらスライムだった件(15)』が獲得した。
 第2位は『落日』。第3位は『異世界のんびり農家(6)』となった。

 4位以下で注目は6位の『82年生まれ、キム・ジヨン』。韓国で100万部を超えるベストセラーとなり、日本でも14万部を突破したベストセラー小説。ごく平凡な女性が学校、職場、家庭など人生の様々なステージで体験する女性ならではの生き辛さが描かれ、多くの女性の共感を集めている。韓国では映画化され10月に公開予定。

 9月30日NHK総合のドキュメンタリー番組「ストーリーズ」で同書を特集。小説をきっかけに思いを打ち明け始めた日本の女性たちを取材し、同書の大きな反響を明らかにした。番組をきっかけに注目が集まり、6月11日以来の再ランクイン(トーハン調べベストセラーランキング文芸書部門)となった。

 芥川賞作家の村田沙耶香さんも《普通の女性が当たり前に背負わされている絶望。これが「特別な誰か」の物語ではない、という事実が、とてもショッキングであると同時に大きく頷(うなず)かされる。》と共感をあらわし、《これは女性だけの物語ではない。フェミニズムに抵抗がある人にも読んで欲しいし、一緒に考えるべき一冊だと思う。10年後のキム・ジヨンがどんな人生を送っているか、それは今を生きる私たちにかかっているのだ。》と勧めている。
https://www.bookbang.jp/review/article/565399

1位『転生したらスライムだった件(15)』伏瀬[著](マイクロマガジン社)

ヴェルグリンドとの激闘の末、敵の手中に落ちた盟友ヴェルドラ。その事実はリムルを激怒させる。そして命は下された、敵を殺しつくせ――と。その命令に力を漲らせるベニマル達テンペスト幹部。さらに悪魔達を大量進化させ、テンペストと東の帝国の最終決戦がついに始まるのだった。そしてリムルは、ヴェルドラを救うため、さらなる進化を遂げる――。(マイクロマガジン社ウェブサイトより)

2位『落日』湊かなえ[著](角川春樹事務所)

湊かなえの新たなる代表作、今年最高の衝撃&感動作。重い十字架を背負って生きる人々の心の叫びと希望の灯。“落日”の向こうに見える未来とは!? 入魂の書き下ろしミステリー長篇。新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。『笹塚町一家殺害事件』引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた。15年前に起きた、判決も確定しているこの事件を手がけたいという。笹塚町は千尋の生まれ故郷だった。この事件を、香は何故撮りたいのか。千尋はどう向き合うのか。“真実”とは、“救い”とは、そして、“表現する”ということは。絶望の深淵を見た人々の祈りと再生の物語。(角川春樹事務所ウェブサイトより)

3位『異世界のんびり農家(6)』内藤騎之介[著](KADOKAWA)

村に迷い込んでやってきた子狐。その子狐を追いかけてきた母狐。子狐はすんなりと村に馴染んだものの、母狐は村を支配すると乗り出した…が、すぐにヒラクに降参。相手が少し悪かったものの、九尾狐(ナインテール・フォックス)の本気は見られるのか…!? 新たな住人を増やしつつ、大樹の村はどんどんと拡張! 拡張を超えて、なんと、魔王国にまで進出! シリーズ累計【80万部突破】のスローライフ・ファンタジー必見!!(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『Iの悲劇』米澤穂信[著](文藝春秋)

5位『祝祭と予感』恩田陸[著](幻冬舎)

6位『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ[著]斎藤真理子[訳](筑摩書房)

7位『希望の糸』東野圭吾[著](講談社)

8位『むらさきのスカートの女』今村夏子[著](朝日新聞出版)

9位『ノーサイド・ゲーム』池井戸潤[著](ダイヤモンド社)

10位『転移先は薬師が少ない世界でした(2)』饕餮[著](アルファポリス発行/星雲社発売)

〈単行本 文芸書ランキング 10月8日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2019年10月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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