「こんにちは、わたしは20年後のあなたです」 湊かなえ10周年記念作品が文庫化でベストセラー1位

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 8月11日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文庫第1位は『未来』が獲得した。
 第2位は『声なき蝉 上 空也十番勝負(一)決定版』。第3位は『声なき蝉 下 空也十番勝負(一)決定版』となった。

 1位の『未来』は2018年5月に刊行された湊かなえさんのデビュー10周年記念作品の文庫版。物語の冒頭で主人公のもとに、未来の自分だと名乗る人物から手紙が届く。その謎の手紙への返信というかたちで物語は進み、人間のどす黒い部分がこれでもかと描かれる。今作も気の滅入る過酷な展開ながら巧みな構成で読者を引き込み、デビュー作『告白』(双葉社)を彷彿とさせる一作となっている。

 現在発行元の双葉社では文庫化を記念し、豆本やQUOカードが当たるキャンペーンを実施している。詳細は『未来』特設サイトまで。
https://www.futabasha.co.jp/introduction/2018/mirai/index.html

1位『未来』湊かなえ[著](双葉社)

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。あなたはきっと、これはだれかのイタズラではないかと思っているはず。だけど、これは本物の未来からの手紙なのです」ある日突然、少女に届いた一通の手紙──。家にも学校にも居場所のない、追い詰められた子どもたちに待つ未来とは!? デビュー作『告白』から10年、湊ワールドの集大成となる長編ミステリー、待望の文庫化!!(双葉社ウェブサイトより)

2位『声なき蝉  上 空也十番勝負(一)決定版』佐伯泰英[著](文藝春秋)

坂崎磐音の嫡子・空也。 名を捨て、厳しい武者修行の旅に出た若者の前に待ち受けるものは――。 長編時代小説の金字塔「居眠り磐音」に続く「空也十番勝負」シリーズ、〈決定版〉として刊行開始!(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『声なき蝉  下 空也十番勝負(一)決定版』佐伯泰英[著](文藝春秋)

4位『勘定侍 柳生真剣勝負〈四〉 洞察』上田秀人[著](小学館)

5位『京都寺町三条のホームズ 17 見習いキュレーターの健闘と迷いの森/後編』望月麻衣[著](双葉社)

6位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ[著](新潮社)

7位『護(まも)られなかった者たちへ』中山七里[著](宝島社)

8位『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん2』燦々SUN[著](KADOKAWA)

9位『青空と逃げる』辻村深月[著](中央公論新社)

10位『夏の騎士』百田尚樹[著](新潮社)

〈文庫ランキング 8月11日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年8月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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