横山秀夫 6年ぶりの長編小説 刊行から1年もベストセラーランキング入

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 2月26日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、単行本 文芸書第1位は『熱源』が獲得した。
 第2位は『ライオンのおやつ』。第3位は『幼女戦記(12) Mundus vult decipi, ergo decipiatur』となった。

 今週も1位の『熱源』他、2位、4位、6位、10位に全国の書店員が一番売りたい本を選出する「2020年本屋大賞」のノミネート作品が並んだ。注目は10位の『ノースライト』。昨年2月に発売された横山秀夫さんの6年ぶりの長編小説だ。横山さんはインタビューで完成までの苦労を語っている。同作はもともと2004年から雑誌「旅」に連載された作品だったが、出来栄えに納得できず、全面改稿を行ったという。
https://www.bookbang.jp/review/article/575440

 同作は建築家が主人公。「あなた自身が住みたい家を建てて下さい」と依頼され自信作を作りあげたものの、数カ月後、施主一家は失踪していた。その家に残されたのはドイツの建築家、ブルーノ・タウトの作品と思しき一脚の椅子だけだった。意表を突くはじまりから熱く濃密なストーリーが展開し、その深い味わいが高く評価され、昨年8月には「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」で1位を獲得した。また12月には「週刊文春ミステリーベスト10<2019年>」の国内部門で1位に輝いている。

1位『熱源』川越宗一[著](文藝春秋)

樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。 一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。 日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。 文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。 樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。 金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。(文藝春秋ウェブサイトより)

2位『ライオンのおやつ』小川糸[著](ポプラ社)

男手ひとつで育ててくれた父のもとを離れ、ひとりで暮らしていた雫は病と闘っていたが、ある日医師から余命を告げられる。最後の日々を過ごす場所として、瀬戸内の島にあるホスピスを選んだ雫は、穏やかな島の景色の中で本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者が生きている間にもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫は選べずにいた。(ポプラ社ウェブサイトより)

3位『幼女戦記(12) Mundus vult decipi, ergo decipiatur』カルロ・ゼン[著](KADOKAWA)

戦場で勝利し、戦場で勝利し続け、しかし帝国は破滅へ一直線。爛れ切った愛国心と、残酷な現実の抱擁を経てゼートゥーアは「世界の敵」たるべく舞台を作り上げていく。死に逃げることも出来ない参謀本部の責任者としてゼートゥーアが求めるのは『最良の敗北』なのだ。言葉よりも、理性よりも、ただ、衝撃を世界に。世界よ、刮目せよ、恐怖せよ、そして神話に安住せよ。我こそは、諸悪の根源なり。なお。付き合わされる幼女曰く、大変辛い。(KADOKAWAウェブサイトより)

4位『むかしむかしあるところに、死体がありました。』青柳碧人[著](双葉社)

5位『背高泡立草』古川真人[著](集英社)

6位『medium 霊媒探偵城塚翡翠』相沢沙呼[著](講談社)

7位『神達に拾われた男(8)』Roy[著](ホビージャパン)

8位『清明 隠蔽捜査(8)』今野敏[著](新潮社)

9位『イマジン?』有川ひろ[著](幻冬舎)

10位『ノースライト』横山秀夫[著](新潮社)

〈単行本 文芸書ランキング 2月26日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2020年2月29日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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