「得意パターン全部乗せ」伊坂幸太郎の集大成『ペッパーズ・ゴースト』がベストセラー

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 10月12日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、文芸書第1位は『民王 シベリアの陰謀』が獲得した。
 第2位は『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』。第3位は『ペッパーズ・ゴースト』となった。

 3位の『ペッパーズ・ゴースト』は伊坂幸太郎さんの描き下ろしエンタメ長編。未来をみることができる国語教師の周辺で巻き起こる事件と彼の生徒が書いた作中作が同時並行で語られる。ユニークな超能力に個性的な「エージェント」、テンポのよい会話と巧みな伏線で構成され、伊坂さん自身《今回は、得意パターン全部乗せなんですよね。自分の家の冷蔵庫にあるものを全部使いました、という感じで(笑)。》(公式サイトインタビューより)と語っている。作家生活20年超の集大成にふさわしい作品といえるだろう。

1位『民王 シベリアの陰謀』池井戸潤[著](KADOKAWA)

「マドンナ・ウイルス? なんじゃそりゃ」第二次内閣を発足させたばかりの武藤泰山を絶体絶命のピンチが襲う。目玉として指名したマドンナこと高西麗子・環境大臣が、発症すると凶暴化する謎のウイルスに冒され、急速に感染が拡がっているのだ。緊急事態宣言を発令し、終息を図る泰山に、世論の逆風が吹き荒れる。一方、泰山のバカ息子・翔は、仕事で訪れた大学の研究室で「狼男化」した教授に襲われる。マドンナと教授には共通点が……!? 泰山は、翔と秘書の貝原らとともに、ウイルスの謎に迫る!!(KADOKAWAウェブサイトより)

2位『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』佐藤愛子[著](小学館)

『九十歳。何がめでたい』の待望の続刊!  2016年に発売した『九十歳。何がめでたい』は2017年の年間ベストセラー総合ランキング第1位になり、現在までに130万部を超えるベストセラーになりました。  本作は、あれから5年、時は平成から令和にうつり、今秋98歳になる佐藤愛子さんが断筆宣言をした「さようなら、みなさん」を収録する「最後のエッセイ集」となります。(小学館ウェブサイトより抜粋)4位『異世界ゆるり紀行 子育てしながら冒険者します 11』水無月静琉[著](アルファポリス)

3位『ペッパーズ・ゴースト』伊坂幸太郎[著](朝日新聞出版)

少しだけ不思議な力を持つ、中学校の国語教師・檀(だん)と、女子生徒の書いている風変わりな小説原稿。生徒の些細な校則違反をきっかけに、檀先生は思わぬ出来事に巻き込まれていく。 伊坂作品の魅力が惜しげもなくすべて詰めこまれた、作家生活20年超の集大成!(朝日新聞出版ウェブサイトより)

4位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』ブレイディみかこ[著](新潮社)

5位『透明な螺旋』東野圭吾[著](文藝春秋)

6位『倒産続きの彼女』新川帆立[著](宝島社)

7位『さよならも言えないうちに』川口俊和[著](サンマーク出版)

8位『純猥談 私もただの女の子なんだ』純猥談編集部[編](河出書房新社)

9位『異世界のんびり農家 11』内藤騎之介[著](KADOKAWA)

10位『サイレント・ウィッチ II 沈黙の魔女の隠しごと』依空まつり[著](KADOKAWA)

〈文芸書ランキング 10月12日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年10月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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