池波正太郎の時代小説シリーズ『仕掛人・藤枝梅安』を原作とした映画が、2023年2月3日(⾦)、4月7日(⾦)に二部作で公開される。
『仕掛人・藤枝梅安』は、鍼医者を生業にする藤枝梅安の暗殺稼業「仕掛人」としての活躍を描いた時代小説。累計発行部数600万部超えのベストセラー小説で、これまで何度も映像化されてきた不朽のエンターテインメント作品だ。鍼医者として人の命を救う顔と、悪を葬る仕掛人というふたつの顔を持つダークヒーローを、緒形拳や田宮二郎、萬屋錦之介、小林桂樹、渡辺謙など、多くの名優が演じてきた。
池波正太郎生誕100年という記念すべき年に公開される映画は、河毛俊作監督、大森寿美男・脚本のもと、二部作に渡って制作された。主⼈公・藤枝梅安は豊川悦司が演じ、新たな「仕掛人・藤枝梅安」を描き出した。
ほか、梅安の相棒・彦次郎役は片岡愛之助、梅安が唯一心を許す女性・おもん役を菅野美穂、梅安の身の周りの世話をするおせき役を高畑淳子、梅安の鍼の師・津山悦堂役で小林薫が出演する。なお、第一作には、柳葉敏郎、天海祐希が出演、第二作には、椎名桔平、佐藤浩市がキャストに名を連ねている。
原作者の池波正太郎は、1923年東京・浅草生まれ。戦後、都の職員を務める傍ら、劇作家としても活動していたが、やがて小説の執筆も始め、大衆雑誌で作品を発表。初期には現代物の作品が多かったが、直木賞候補に選出された『恩田木工(後に『真田騒動』と改題)』からは、時代小説が執筆活動の中心となる。1960年に『錯乱』で第43回直木賞を受賞。以降、『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の3大シリーズ、長篇『真田太平記』などを世に送り出して人気を博す一方、食通・映画評論家としても著名であった。1977年には、その精力的な作家活動が評価され吉川英治文学賞を受賞。1988年に菊池寛賞を受賞。1990年に急性白血病により永眠する。
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2023年1月16日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
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