池上彰とパックンが選ぶ名演説15選 日本からは玉音放送と安倍元首相の「希望の同盟へ」を選出 新書『世界を動かした名演説』に注目[新書ベストセラー]

ニュース

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

 10月17日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』が獲得した。
 第2位は『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』。第3位は『老い方、死に方』となった。

 4位以下で注目は9位に初登場の『世界を動かした名演説』。池上彰さんとパトリック・ハーランさんが歴史に残る名演説を選出し解説した一冊。抗戦と平和、迫害と希望、課題に立ち向かう、の3つのテーマで15の演説を選出。第二次大戦中、英国軍を鼓舞したウィンストン・チャーチルの演説から、冷戦終結をもたらしたロナルド・レーガンの演説、人種差別撤廃を訴えたマーチン・ルーサー・キングの演説など、現代史の振り返りとしても最適な一冊となっている。日本からは昭和天皇の玉音放送と安倍晋三元首相が2015年に米国連邦議会で「希望の同盟へ」と呼びかけたスピーチが採用されている。

 著者のパックンは同書の「はじめに」で《私たちの対談では、演説の現場を訪れたときのリアルな体験談や各演説の知られざる裏話などを紹介します。社会的、政治的な背景を独自のわかりやすい口調で解説する池上さんの魅力があふれています! 同時に、演説大国アメリカの観点、または修辞学(古代ギリシャの時代から続いているコミュニケーション学)に基づいた分析で話術を解説する、僕の微力もあふれています!》とお互いの役割を説明している。

1位『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』池上彰[著](ポプラ社)

急成長中のIT大国インド、一強を狙う中国、ウクライナに侵攻したロシア――歴史をおさえると、各国の思惑がよくわかる!(ポプラ社ウェブサイトより)

2位『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』磯田道史[著](中央公論新社)

歴史には裏がある。古文書を一つずつ解読すると、教科書に書かれた「表の歴史」では触れられない意外な事実が見えてくる。明智光秀が織田信長を欺けた理由、信長の遺体の行方、江戸でカブトムシが不人気だった背景、忍者の悲惨な死に方、赤穂浪士が「吉良の首」で行った奇妙な儀式、漏洩していた孝明天皇の病床記録……。古文書と格闘し続ける著者が明らかにした、戦国、江戸、幕末の「歴史の裏側」がここにある。(中央公論新社ウェブサイトより)

3位『老い方、死に方』養老孟司[著](PHP研究所)

「生物学」「認知症と介護」「都市と田舎の老後の暮らしの違い」「自我の在り方」の四つの視点から、老いと死を見つめる対談集。(PHP研究所ウェブサイトより)

4位『訂正する力』東浩紀[著](朝日新聞出版)

5位『戦 TELL-ALL BOOK』青山繁晴[著](ワニ・プラス)

6位『「発達障害」と間違われる子どもたち』成田奈緒子[著](青春出版社)

7位『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』今井むつみ[著]秋田喜美[著](中央公論新社)

8位『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』石井暁[著](講談社)

9位『世界を動かした名演説』池上彰[著]パトリック・ハーラン[著](筑摩書房)

10位『脳の闇』中野信子[著](新潮社)

〈新書ランキング 10月17日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年10月21日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク