磯田道史が日本史の「裏」と「闇」を暴いた一冊 2023年年間ベストセラー新書部門1位に

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 12月5日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『ニッポンが壊れる』が獲得した。
 第2位は『大常識』。第3位は『家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊』となった。

 4位以下で注目は9位にランクインした『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』。歴史家の磯田道史さんが古文書から読み解いた歴史の「裏」と「闇」を解説した一冊。とりあげられるのは明智光秀が起こした謀反の真相、信長の遺体の行方、家康がうけていた「手術」など戦国時代の逸話や、江戸時代の「買春」の価格、猫やカブトムシの飼われ方などの文化事情、赤穂浪士が行った「吉良の首」切断儀式や義賊として知られる鼠小僧の真実の姿、西郷隆盛の抱えた「闇」など人気の歴史上の人物に関する知られざるエピソードなど、これまで知られてこなかった日本史の裏側を磯田さんがエッセイ形式で綴っている。2022年11月に発売された同書は一年間コンスタントに売れ続け、トーハンが12月1日に発表した「2023年 年間ベストセラー」の新書ノンフィクション部門で1位を獲得している。

1位『ニッポンが壊れる』ビートたけし[著](小学館)

この国をダメにしたのは誰だ?「ニッポン人は、ここまで平和ボケしたのか」コロナ禍が一段落して明らかになったのは、これまで“見て見ぬフリ”をしてきたあらゆる世界の「ヤバさ」だった。政治家と宗教団体の癒着、メディアの芸能事務所への忖度、ネットへの急激な依存……。加速度的に変化する現代社会では、これまでの常識は通用しない。この国をダメにしたのは誰なのか?天才・ビートたけしが崩壊寸前のニッポンの「現在」をぶった斬る!(小学館ウェブサイトより)

2位『大常識』百田尚樹[著](新潮社)

どう考えてもおかしいやろ。政治家は余計なことばかりしている。自称リベラルは多数の意見を踏みにじっている。人権派は犯罪者のほうばかりを向いている。願うだけで平和が維持できると考えるバカがはびこっている。新型コロナワクチンの批判はタブーになり続けている。道徳心がない奴がのさばっている――非常識に満ちたこの世界に、今こそ必要なのは「大いなる常識」だ。ベストセラー作家が振るう怒りの鉄拳!(新潮社ウェブサイトより)

3位『家康の誤算 「神君の仕組み」の創造と崩壊』磯田道史[著](PHP研究所)

徳川家康は、いかにして幕府を創り上げ、それはなぜ、どのように崩壊していったのか。そして、家康が近代日本に与えた影響とは――。(PHP研究所ウェブサイトより)

4位『貧乏ピッツァ』ヤマザキマリ[著](新潮社)

5位『人はどう老いるのか』久坂部羊[著](講談社)

6位『やっぱり英語をやりたい!』鳥飼玖美子[著](幻冬舎)

7位『昭和の青春 日本を動かした世代の原動力』池上彰[著](講談社)

8位『歴史で読み解く!世界情勢のきほん』池上彰[著](ポプラ社)

9位『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』磯田道史[著](中央公論新社)

10位『認知症にならない100まで生きる食事術』牧田善二[著](文藝春秋)

〈新書ランキング 12月5日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2023年12月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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