【児童書】『太陽と月の大地』

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【児童書】『太陽と月の大地』

[レビュアー] 産経新聞社

 舞台は16世紀後半のスペイン。キリスト教徒貴族の娘マリアと、モリスコ(改宗イスラム教徒)の若者エルナンドは幼なじみで、互いに好意を抱く仲だった。しかし強まる圧迫にモリスコは反乱を起こし、2人は引き裂かれていく…。

 スペインの名作児童文学の翻訳。歴史劇ではあるが、民族や宗教といった集団間の対立と個人同士の交流の相克というテーマは、すこぶる現代的で重い。(コンチャ・ロペス=ナルバエス著、宇野和美訳、松本里美画/福音館書店・1600円+税)

産経新聞
2017年6月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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