ゆとり世代に支持される「引っぱらない」上司ってどんなタイプ?

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引っぱらないリーダーが強いチームをつくる 部下の心をつかむ15のルール

『引っぱらないリーダーが強いチームをつくる 部下の心をつかむ15のルール』

著者
中村伸一 [著]/三浦花子 [著]/中山マコト [著]
出版社
現代書林
ISBN
9784774517834
発売日
2019/05/22
価格
1,620円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

ゆとり世代に支持される「引っぱらない」上司ってどんなタイプ?

[レビュアー] 鈴木拓也

ゆとり世代が若手ビジネスパーソンの中核となり、彼らのマネジメントに苦慮する中堅マネージャーが増えています。

「ストレス耐性が低い」など、ゆとり教育を受けた側の問題を指摘するむきもあります。

一方で、求められているリーダー像が変わったのに、対応できていないマネージャーの側が意識を改めるべきという声もあります。

ゆとり世代に支持されるのは「感察」型リーダー

後者の立場をとるのは、コピーライターの中山マコトさん。

ゆとり教育の是非はともかく、新たな世代は、指示されること、スパルタ式の指導を受けることには、まったく不慣れ。

そんな彼らが求めるリーダーとは、従来の率先垂範型ではなく「感察」型だと言います。

この造語の意味は「感じて察して、適正な手を打つ」。

これができるリーダーが、働き方改革の時代にゆとり世代から支持を受けるタイプだと、著書の『引っぱらないリーダーが強いチームをつくる』(現代書林)で論じています。

本書で中山さんは、「感察」型リーダーの旅行会社地球探検隊の中村伸一さんと、スタッフ育成トレーナーの三浦花子さんの2人を取り上げ、リーダーとして成功するための「15のルール」を載せています。

これから必要とされる「引っぱらない」リーダーとして、必要な考え・行動方針とは一体どのようなものでしょうか。15のルールから一部を紹介します。

だれよりも自分が状況を楽しむ

腕を組んで苦虫を噛み潰したような顔をしているほうが、リーダーとして威厳が高まるというスタンスは、今や通用しません。

この雰囲気は、「一瞬にしてメンバーに伝播」してしまい、部署の効率性・生産性が落ちてしまうそうです。

必要なのは、リーダー自身が「常に状況を楽しむ姿勢」。

ここで言う「楽しむ」とは、仕事の細かい部分まで興味を持ち、掘り起こすことです。

そうすれば自然と、仕事の本当の楽しさや喜びがわかってきます。

そして、「楽しむ」ことは部下にとっても大事。

地球探検隊の中村さんが、旅先で参加者に自己紹介させて互いに興味を抱かせるのも、レストラン店長時代の三浦さんが、お客さんを見て、スタッフに活躍の場を作るのも、この考えから発したものです。

当然ながら、リーダーはネガティブな発言をしないことも大事。

ですが、時には自身の弱点をあらかじめ開示したり、きつい・つらいという気持ちを打ち明けるのはOK。

その理由として、中山さんは以下のように述べます。

「あのリーダーですらこんな思いをしているんだ!」と伝えることで、メンバーの中に、「自分で動こう!」「積極的に参加しよう!」という意識が生じます。そしてチーム全体が強くなっていきます。(本書159pより)

単に愚痴っぽくマイナスの内容を語るのではなく、部下に共感してもらい、一緒に考えるというかたちをとることで、彼らの成長を促すことになります。

ときには本気で怒る

中山さんは、引っぱらない上司だからといって、由々しい問題を起こした部下を甘やしていい、というわけではないと説きます。

部下がミスをして、それを顧客が怒っているのに、部下にその気持ちが伝わっていないような場合など、リーダーとして怒っておくべき場面は、やはりあります。

ただし、それは感情に任せてのものであってならず、他の部下に見せるための怒りだと、中山さんは説明します。

このような怒り方であれば、部署全体が引き締まり、「やっていいこと、いけないことの基準」がわかってきます。

また、こうした怒りは、あくまでもカンフル剤。ここぞという時にだけ使います。

ミーティングは1対1で

毎朝、部署内のメンバーを全員集めて朝礼を行う。これは、好ましい業務ルーティンに思えますが、中山さんは「問題」だと指摘します。

引っぱらないリーダーがすべきは「対話」。各人と1対1の対話(1 on 1)を重ねることで、「あなたを大切に考えている」という気持ちが伝わるからです。

もちろん、他のメンバーに聞かせたくない内容も1対1です。

そして、どのような内容のミーティングであれ、フレンドリーに。「昨日はがんばってくれてありがとう」といった言葉を添えます。

伝達事項を周知させるような全体ミーティングは別ですが、これまで主流であった1対多では、各人はその他大勢の1人という意識となってしまい、効果がありません。

個人と個人の関係を作るためにも、ここは肝に銘じるべきだと、中山さんは述べています。

「引っぱる」リーダーの元で育ってきた、ゆとり世代の1つ上の世代は、「引っぱらない」リーダーのあり方に最初は違和感をおぼえるかもしれません。

ですが、若い世代の多くのビジネスパーソンが理想とするリーダー像は明らかにシフトしています。

本書を参考にして、リーダーとしての自分の変革を図ってみてはいかがでしょうか。

Image: Shutterstock.com

Source: 現代書林

メディアジーン lifehacker
2019年8月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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