『老人流』村松友●(=示へんに見)著

レビュー

2
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

老人流

『老人流』

著者
村松 友視 [著]
出版社
河出書房新社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784309028415
発売日
2019/11/27
価格
1,320円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

『老人流』村松友●(=示へんに見)著

[レビュアー] 産経新聞社

 〈年齢をとったからといって老人になれるものではない〉という信念を持つ著者が、これまでに経験した面白いエピソードの数々をつづっている。

 酒場に「屈折した男の色気がただよっている」“バーテンさん”がいた時代を、「巷(ちまた)が情(じょう)のあるけしきにみちていた」と回想し、浜名湖産のハゼのキモの天ぷらを、「幻の味」と懐かしむ。祖母に育てられたという少年時代の思い出は「世間の空気とは別物」で、その鋭い観察眼はこうして養われたのかと納得した。こういう思い出話ができたら、きっと老人として尊敬されることだろう。(河出書房新社・1200円+税)

産経新聞
2020年1月12日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • このエントリーをはてなブックマークに追加