『青春20世紀美術講座』
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『青春20世紀美術講座』新見隆著
[レビュアー] 産経新聞社
19世紀英国のデザイナー・思想家、ウィリアム・モリスが先導した「アーツ・アンド・クラフツ運動」を皮切りに、「キュビズム」や「コンセプチュアル・アート」に「ポストモダン」まで、主に20世紀に起きた13の芸術運動を取り上げたレッスン風エッセー。
芸術家たちは何に苦悩し、どう克服しようと前衛芸術を生み出したのか。当時の社会状況とともに、現代の諸問題とも関連させながら解説。現代を生き抜くヒントになればと著者は語る。「無手勝流・くせ球風の芸術辻説法」と自ら書く通り、論理の飛躍にとまどう部分もあるが、講座を聴く感覚で読める。(東京美術・2530円)