【気になる!】新書『ポテトチップスと日本人』稲田豊史著

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

ポテトチップスと日本人

『ポテトチップスと日本人』

著者
稲田豊史 [著]
出版社
朝日新聞出版
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784022952110
発売日
2023/04/13
価格
1,045円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【気になる!】新書『ポテトチップスと日本人』稲田豊史著

[レビュアー] 産経新聞社

いまや日本の「国民食」の一つとも言えるポテトチップス。戦後、占領軍の需要に応じる形で日本でも製造が始まったが、ジャガイモをコメの代用食とした戦中の記憶から、当初は忌避感も抱かれたという。

高度成長期には次第に受容され、昭和50年代には一気に大衆化が進む。背景には、食糧難の解消による甘味からしょっぱさへの嗜好(しこう)の変化があったと著者はみる。幼少期からポテトチップスに親しむ団塊ジュニア世代の成長とともに国民食の地位を固めるが、平成期には「ジャンクフード」批判の逆風も浴びる。胃袋から見た戦後史だ。(朝日新書・1045円)

産経新聞
2023年6月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク