2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選

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  • 近畿地方のある場所について
  • 夜行奇談
  • 青瓜不動 三島屋変調百物語九之続
  • 最恐の幽霊屋敷

書籍情報:JPO出版情報登録センター
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2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選

[レビュアー] カドブン

今夏もKADOKAWA刊行のおすすめホラーを5つご紹介したい、と思っていたら、「5では足りない!?」と衝撃を受けた、ホラーが豊作の夏でした。それなら6つ、いや7つ、と増やしていくうちに、とうとう10作品に。

というわけで、今回のラインナップは盛りだくさんのフルコースです。

小学校の周辺で起こる事件をめぐるホラーサスペンス、「近畿地方のある場所」にまつわる怪談、蒐集された50超の「得体の知れない話」、神田・三島屋で人気の江戸怪談〈変わり百物語〉第9弾、不審死が相次ぐ貸し出し中の一軒家、梅雨の時期を思いだす戦慄のホラーミステリ、「人が居つかない家」で起きた3つの物語、ホラー小説の名手7人が綴る「自分が最も怖いと思う怪談」、小説家と動画配信者が「死者が蘇る島」から届けるサバイバルホラー、怪異譚に秘められた真相に「刀城言耶」の助手たちが迫る民俗学ホラーミステリ。

ありとあらゆるホラーが揃いました。1冊読めば恐怖の虜になって、2冊、3冊と読み進めるうちに何冊読んだかもわからなくなって、辿り着く先は――。

■読んだ数が数えられるうちはまだ序の口。2023年夏生まれの「ホラー小説10選」

■染井為人『黒い糸』(KADOKAWA刊)

2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選
2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選

横溝賞出身、『悪い夏』の著者による初のホラーサスペンス

千葉県松戸市の結婚相談所でアドバイザーとして働くシングルマザーの平山亜紀は、仕事で顧客とトラブルを起こして以降、無言電話などの嫌がらせに苦しめられている。
亜紀の息子・小太郎が通う旭ヶ丘小学校の6年2組でも、クラスメイトの女児が失踪するという事件が起きていた。
事件後に休職してしまった担任に替わり、小太郎のクラスの担任を引き継いだ長谷川祐介は、クラス委員長の倉持莉世から、クラスの転入生の母親が犯人だという推理を聞かされて戸惑うが、今度はその莉世が何者かに襲われ意識不明の重体となってしまう。
特定のクラスの周辺で立て続けにおきる事件の犯人は同一なのか、またその目的とは。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322304001094/

■背筋『近畿地方のある場所について』(KADOKAWA刊)

2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選
2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選

情報をお持ちの方はご連絡ください

近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322304000496/

■東亮太『夜行奇談』(KADOKAWA刊)

2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選
2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選

得体の知れぬ51の怪異譚。妖しむも良し、“解く”も良し――。

怪談実話×妖怪画――かつてない融合で生まれた、二度読み必至のシン・百鬼夜行!

新婚夫婦が引っ越したマンションに、持ち主不明のライターが転がっていた。翌日も、色違いのライターが落ちている。夜中、異音に気づいた夫婦が見たものとは?(「ライター」)
犬が引きずる白いモノ。沼に誘われる少年。頬かむりで踊る白い集団。ロッカーに貼られた女のシール。紅蓮のハト。屋根裏のドールハウス。欠けてゆく地蔵――。
怪しい出来事に遭遇すると、昔から人は「解釈」を試みてきた。幽霊・狐狸・妖怪を想像して「正体」にしようとした。「解釈」や「正体」をすべて削ぎ落して生まれたものが「怪談」なら、そこに「得体」を添えると……。
著者が何年もかけて蒐集した「得体の知れない話」と「得体」を収録。

すべてのお化け好きに贈る、企みに満ちた実話系怪談集。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322302001499/

■宮部みゆき『青瓜不動 三島屋変調百物語九之続』(KADOKAWA刊)

2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選
2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選

おちか、ついに母となる。宮部みゆきのライフワーク、待望の第九弾!

行く当てのない女達のため土から生まれた不動明王。悲劇に見舞われた少女の執念が生んだ家族を守る人形。描きたいものを自在に描ける不思議な筆。そして、人ならざる者たちの里で育った者が語る物語。
恐ろしくも暖かい百物語に心を動かされ、富次郎は決意を固める──。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322109000585/

■大島清昭『最恐の幽霊屋敷』(KADOKAWA刊)

2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選
2023年夏に生まれたおすすめのホラー小説10選

転落が止まらない、 ジェットコースター級の事故物件ホラー長篇!

「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで、貸し出されている一軒家がある――。

幽霊を信じない探偵・獏田夢久(ばくたゆめひさ)は、屋敷で相次ぐ不審死の調査を頼まれる。婚約者との新生活を始めた女性、オカルト雑誌の取材で訪れたライターと霊能者、心霊番組のロケをおこなうディレクターと元アイドル、新作のアイデアを求める映画監督とホラー作家。滞在した者たちが直面した、想像を絶する恐怖の数々と、屋敷における怪異の歴史を綴ったルポ。そのなかに、謎を解く手掛かりはあるのか? 

幾多の怪異と死の果てで、獏田を待ち受けるものとは――。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322212001341/

■貴志祐介『梅雨物語』(KADOKAWA刊)

貴志祐介が描くホラーミステリの極北 。あなたの罪が、あなたを殺す。

・命を絶った青年が残したという一冊の句集。元教師の俳人・作田慮男は教え子の依頼で一つ一つの句を解釈していくのだが、やがて、そこに隠された恐るべき秘密が浮かび上がっていく。(「皐月闇」)
・巨大な遊廓で、奇妙な花魁たちと遊ぶ夢を見る男、木下美武。高名な修験者によれば、その夢に隠された謎を解かなければ命が危ないという。そして、夢の中の遊廓の様子もだんだんとおどろおどろしくなっていき……。(「ぼくとう奇譚」)
・朝、起床した杉平進也が目にしたのは、広い庭を埋め尽くす色とりどりの見知らぬキノコだった。輪を描き群生するキノコは、刈り取っても次の日には再生し、杉平家を埋め尽くしていく。キノコの生え方にある規則性を見いだした杉平は、この事態に何者かの意図を感じ取るのだが……。(「くさびら」)

想像を絶する恐怖と緻密な謎解きが読者を圧倒する三編を収録した、貴志祐介真骨頂の中編集。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322112001253/

■織守きょうや『彼女はそこにいる』(KADOKAWA刊)

「人が居つかない家、というものは存在する」恐怖が3度襲うホラーミステリ

第1話「あの子はついてない」
母と共に庭付きの一軒家へ引っ越してきた中学生の茜里。妹の面倒を見ながら、新しい学校に馴染んでゆく茜里だが、家の中で奇妙なことが起こり始める。知らない髪の毛が落ちている。TVが勝手に消える。花壇に顔の形の染みが出来る。ささやかだが気になる出来事の連続に戸惑う茜里。ある夜カーテンを開けると、庭に見知らぬ男性の姿が――。
第2話「その家には何もない」
不動産仲介会社に勤める朝見は、大学の先輩でフリーライターの高田に「曰わく付きの物件」を紹介して欲しいと頼まれる。次々に貸借人が入れ替わる家の話をしたところ、「内覧したい」という高田に押し切られて現地へ向かうことに。そこは最近まで中学生の娘と母親が暮らしていた庭付きの一軒家だった。
第3話「そこにはいない」
その家にはなぜ人が居つかないのか? 新たな住人をきっかけに、過去の「ある事件」が浮かび上がる。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322210001446/

■編著:三津田信三 著者:加門七海、菊地秀行、澤村伊智、霜島ケイ、名梁和泉、福澤徹三『七人怪談』(KADOKAWA刊)

屈指の名手たちが「自分が最も怖いと思う怪談」を綴る。戦慄の怪談小説集。

「これは、わたしが小学校の、高学年だった頃の話です」――少女が雑誌に投稿した、ある家族を襲った不気味な怪異の記録。悪化していく一方の父の怪我、何者かに乗っ取られ不気味な笑い声をあげる妹。そして親類たちの死。霊能者“マツシタサヤ”によって怪異は鎮められ、記録は締めくくられる。だが、この投稿を皮切りに、マツシタサヤを巡る不可解な記録が世に溢れはじめ……(澤村伊智「サヤさん」)。
 同窓会をきっかけに、故郷の実家に泊まることになった「私」。すでに実家には誰も住んでおらず、何も無い家に過ぎないはずなのに、「私」以外の何者かの気配が段々と濃くなっていく。鳥籠の中で邪悪な笑みをたたえた阿弥陀如来像、座敷の蒲団の中で蠢くモノ、そして――。忌まわしい記憶とともに、何かが迫ってくる(三津田信三「何も無い家」)。
ホラー界の巨星、三津田信三が、屈指のホラー小説の名手六人それぞれに相応しいテーマで「自分が最も怖いと思う怪談を」と依頼して編まれた戦慄のアンソロジー。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322203001847/

■蒼月海里『戸張と御子柴 孤島の夜の黄泉還り』(KADOKAWA刊)

小説家と動画配信者がいわくつきスポットからお届けするサバイバルホラー!

幻想小説家の戸張尚也は、行き詰まっていた。
新作の売れ行きが芳しくなく、出版社で対策を考えていると、
大人気動画配信者の御子柴ユウから声をかけられる。
彼は配信している心霊スポット検証動画が大人気で、
書籍化の打合せをしていたらしい。
戸張の最新作が気に入ったので、次の動画のロケに
一緒に行かないかと御子柴に誘われ、戸張は迷う。
しかし、動画で新刊を紹介してくれるという言葉につられ、
満月の夜、死者が蘇るという伝説がある無人島
「根ノ島」に行くことになり……。

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322211000892/

■三津田信三『歩く亡者 怪民研に於ける記録と推理』(KADOKAWA刊)

亡者は海より這い上がり、首無女が迫り来る――。

瀬戸内にある波鳥町。その町にある、かつて亡者道と呼ばれた海沿いの道では、日の暮れかけた逢魔が時に、ふらふらと歩く亡者が目撃されたという。かつて体験した「亡者」についての忌まわしい出来事について話すため、大学生の瞳星愛は、刀城言耶という作家が講師を務める「怪異民俗学研究室」、通称「怪民研」を訪ねた。言耶は不在で、留守を任されている天弓馬人という若い作家にその話をすることに。こんな研究室に在籍していながらとても怖がりな馬人は、怪異譚を怪異譚のまま放置できず、現実的ないくつもの解釈を提示する。あの日、愛が遭遇したものはいったい何だったのか――(「第一話 歩く亡者」)。ホラー×ミステリの名手による戦慄の新シリーズ始動!

(あらすじ:KADOKAWAオフィシャルHPより引用)
詳細はこちら ⇒ https://www.kadokawa.co.jp/product/322111001161/

KADOKAWA カドブン
2023年09月12日 公開 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

KADOKAWA

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