『私の体がなくなっても私の作品は生き続ける』
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『私の体がなくなっても私の作品は生き続ける』篠田桃紅著
書という枠を超えた前衛的な抽象画で知られ、令和3年に107歳で死去した世界的美術家、篠田桃紅(とうこう)。彼女の未公開作品と、生前に語った言葉の数々を集めた画文集が本書だ。
篠田を人生の師と仰ぐ書家・元高校教師のコレクターが数十年かけて収集し、ほとんど公開されてこなかった作品を収録している。無数の線やしずく、表紙絵の燃えるような赤い円。こうした作品に、篠田が仕事場でつぶやいたり語ったりした言葉が添えられる。
私の作品は生き続ける―。表題の言葉通り、見る者に強烈な印象を残す作品とそれに対応する言葉が味わい深い。(講談社・1650円)