第50回高見順賞が決定 江代充『切抜帳』が受賞

文学賞・賞

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 第50回高見順賞が10日に発表され、江代充さんの詩集『切抜帳』(思潮社)が決まった。

 受賞作『切抜帳』は、歴程新鋭賞や萩原朔太郎賞、静岡県文化奨励賞を受賞する江代充さんによる14年ぶりの新詩集。

 著者の江代充さんは、1952年静岡県生まれ。広島大学教育学部聾課程卒。大学時代、羽衣町松林方を経て広島の詩人さかもとひさし宅の2階に下宿。卒業後上京、教員生活を送りながら詩作を続ける。著書に『公孫樹』『昇天 貝殻敷』『みおのお舟』『白V字 セルの小径』『黒球』『梢にて』などがある。

 贈呈式は3月13日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで行われる。

「高見順賞」は、小説家・詩人として活躍した高見順の業績を讃え創設された文学賞。毎年12月1日から翌年11月30日までに刊行された作品を対象とし、優れた詩人に与えられる。第50回の選考委員は、高橋睦郎さん、小池昌代さん、伊藤比呂美さん、松浦寿輝さん、佐々木幹郎さん5氏が務めた。

 昨年は、時里二郎さんの詩集『名井島』(思潮社)が受賞。過去には荒川洋治さんの『渡世』(第28回)、伊藤比呂美さんの『河原荒草』(第36回)、川上未映子さんの『水瓶』(第43回)などが受賞している。

Book Bang編集部
2020年1月11日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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