コンビニ弁当を食べ、度数の高い缶チューハイを飲んで酔っ払うことが「豊か」なのか?

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 4月6日トーハンの週刊ベストセラーが発表され、新書第1位は『スマホ脳』が獲得した。
 第2位は『在宅ひとり死のススメ』。第3位は『現代語訳 論語と算盤』となった。

 4位以下で注目は4位にランクインした『人新世の「資本論」』。気鋭のマルクス研究者が「資本論」のなかに眠る環境危機への処方箋を解説した一冊。Book Bangには著者の斎藤幸平さんと政治学者の白井聡さんによる刊行記念対談が掲載されている。

 斎藤さんは資本主義活動による利潤の追求が地球環境を破壊し、格差を作り出していると喝破。マルクスが晩年、脱成長主義を主張していたことを見つけ出し、これこそが貧しい世界からの脱却を可能にする考え方だと解説。そして《大量生産・大量消費が本当に豊かなことなのか、一度立ち止まって考えるべきです。休む暇もないほど働いて、コンビニの弁当を食べ、度数の高い缶チューハイを飲んで酔っ払ったって、そんなものは豊かさでもなんでもありません。それよりも、労働時間を短縮し、もっとゆっくり食事をし、仲間たちと語り合える社会のほうが豊かですよね。そういう意味では、21世紀に、未来をつくる選択肢は脱成長しかないのです。》と語る。白井さんも《それにどう取り組むかについても、きわめて具体的に斎藤さんは論じている。理論と具体策が結合したこの本は、私たちを危機から救う強力な武器になっていると思います。》と同書を評している。
https://www.bookbang.jp/review/article/670677

1位『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン[著]久山葉子[訳](新潮社)

平均で一日四時間、若者の二割は七時間も使うスマホ。だがスティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップはわが子にデジタル・デバイスを与えないという。なぜか? 睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存――最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。(新潮社ウェブサイトより)

2位『在宅ひとり死のススメ』上野千鶴子[著](文藝春秋)

累計111万部ベストセラー『おひとりさまの老後』シリーズ、最新作!  「慣れ親しんだ自宅で、自分らしい幸せな最期を迎える方法」を提案。(文藝春秋ウェブサイトより)

3位『現代語訳 論語と算盤』渋沢栄一[著]守屋淳[翻訳](筑摩書房)

実業界の父が明かす、ビジネスの秘訣 資本主義の本質を見抜き、日本実業界の礎となった渋沢栄一。経営・労働・人材育成など、利潤と道徳を調和させる経営哲学には、今なすべき指針がつまっている。(筑摩書房ウェブサイトより)

4位『人新世の「資本論」』斎藤幸平[著](集英社)

5位『人間の器』丹羽宇一郎[著](幻冬舎)

6位『歴史探偵 忘れ残りの記』半藤一利[著](文藝春秋)

7位『仕事と人生』西川善文[著](講談社)

8位『ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版』服部正也[著](中央公論新社)

9位『なんで家族を続けるの?』内田也哉子、中野信子[著](文藝春秋)

10位『英語独習法』今井むつみ[著](岩波書店)

〈新書ランキング 4月6日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2021年4月10日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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