【話題の本】『空のふしぎがすべてわかる! すごすぎる天気の図鑑』荒木健太郎著

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■親子で読まれ、異例の売れ行き

天気や気象を取り上げた本として異例の売れ行きを見せている。10万部を超えるものはほとんどないとされる中、現在の発行部数は約15万部に上っている。

著者は現役の気象庁気象研究所研究官で、映画「天気の子」の気象監修を担当。ツイッターのフォロワー数は27万人超という知名度を誇り、気象情報や雲の写真などを投稿している。

読者層は小学校高学年以上を見込んでいたが、発売してみると、親子で読んでいるというケースが多く、小学校低学年や未就学児にまで拡大した。KADOKAWA出版事業部ライフスタイル統括部の佐藤望(のぞみ)さんは「親子で楽しめるという点がずば抜けて売れた要因。想定していなかったが、孫に買っているという人も多い」と説明する。

雲ができるメカニズムや雲の種類、空の不思議な現象を分かりやすく解説しながら、本書は気象災害の恐ろしさ、防災の重要性にも触れる。同部の川田央恵(ひさえ)さんは「皆さんに防災意識を持ってもらうことが、荒木先生の大きな目的」と語る。

毎年のように異常気象で大きな災害が起きる中、さらに需要が増えそうだ。(KADOKAWA・1375円)

森本昌彦

産経新聞
2021年10月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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