「20度の1分シャワー」で体脂肪率5%減少する事例も 医師が考案した糖尿病や高血圧にも効果がある方法

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入浴タイムで健康に。免疫力と基礎代謝量を高められる寒い時期こそおすすめ

 COOLアタックのやり方は、普段の入浴スタイルに沿うことを目的にしたものです。1日のどの時間帯に行ってもかまいません。また、複数回行うことも問題ありません。私の場合は一日の終わり、仕事を終えて家に帰ってからの入浴タイムにCOOLアタックを取り入れていますが、例えばウォーキングのあとのシャワータイムや、朝風呂のついでにも行うことがあります。試してみるとやみつきになる気持ちよさがありますので、神経質になりすぎずに取り組めば、自然と習慣になっていくことでしょう。

 慣れてくると、それまで「冷たい」と感じていたシャワーの水が心地よくなってくると思います。行ったあとは水を浴びたのに「体が温まっている」と感じる人も多いようです。実際、私ははじめて行ったときから、それを感じました。COOLアタックを実行し、浴室から出ると、体の中心部がジンジンとして、心から体温が上がってきている感覚になったのです。

 また、ある体験者からは「軽い日焼けをしたときのように、1時間くらい背中がヒリヒリし、活力が出てくる感じがした」という感想もありました。体温の上昇を感じられるかは個人差があります。ここまでの体感がなくても、「冷たい」と感じていれば交感神経がはたらいて、免疫力や基礎代謝量が高まっているはずです。

 COOLアタックによる精神面の変化についてはここではお伝えしませんが、私は毎度「スッキリした」という感覚になります。これは暑い時期も寒い時期も同じように感じています。

 水のシャワーをかけるのですから、夏から始めたいと思う人も多いでしょう。もちろんCOOLアタックはいつから始めてもかまいません。

 一方、気温の低い冬場でのCOOLアタックに抵抗を感じる人もいるかもしれません。ただ、この寒い時期こそ、COOLアタックを行うのに絶好の時季なのです。

 私たちの体は、外気の温度が変わっても体温を36度前後に保つために、熱産生を行っています。体温と気温の差が少ない夏場は、少ないエネルギー消費量で体温を保てるので、実は基礎代謝量は低めになります。逆に秋から冬は、体温よりも気温がぐっと低くなるので、体が体温を保てるよう、つまり基礎代謝量が高くなります。これにCOOLアタックを組み合わせれば、さらに基礎代謝量を高めることができるわけです。

 寒い時期は活動量が減って太りやすい、また乾燥していて肌が荒れやすいということはありませんか? 見た目の若返りを求める人も、寒い時期のCOOLアタックがピッタリです。

 風邪やインフルエンザなどの感染症が流行するのも冬が多いですよね。この時期には免疫細胞を活性化するCOOLアタックで免疫力を高めておきたいものです。

 続けていると、代謝がよくなることで肥満度が減少したり、肌や髪の毛にツヤやハリが出たり、内臓の調子がよくなったり、きっとその変化を実感できると思います。

 体験者の中には、「健康効果をすぐに実感できなくても、気持ちいいから続けている」という人もいましたが、やはり効果を感じられるのは嬉しいものです。健康法を実践することは、自分と向き合うことです。健康な状態に変化したことがちょっとでも感じられると、健康意識はより高まってきます。あなたも「今日より明日」の健康を目指して、続けてみてください。

青木厚(アオキアツシ)
医学博士。あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長。自治医科大学附属さいたま医療センター内分泌代謝科などを経て、2015年、青木内科・リハビリテーション科(2019年に現名称に)を開設。糖尿病、高血圧、高脂血症、生活習慣病が専門。インスリン離脱やクスリを使わない治療に成功するなど成果を挙げている。自身も40歳のときに舌がんを患うも完治。本書の健康法を実践し、がんの再発を防いでいる。著書『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム刊)は40万部を超えるベストセラーとなる。

青木厚(あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長)/イメージ画像:Shutterstock/図版:香取杏子

Fun-Life!
2024年1月31日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新星出版社

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