誰もが人生を「経営」している? 価値観が一変する経営教養エッセイが6万部突破[新書ベストセラー]

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 2月20日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『メンタル脳』が獲得した。
 第2位は『磯田道史と日本史を語ろう』。第3位は『世界は経営でできている』となった。

 3位の『世界は経営でできている』は慶應大学准教授の岩尾俊兵さんが「経営」の概念を説いたエッセイ。1月の発売以来、トーハンの週間ベストセラー新書部門で初登場8位、次週が9位、先週は4位と着実に評判を高め、現在5刷6万部のベストセラーとなっている。著者は「経営」をお金儲けや企業の営みだけに限定されるものではなく、《本来の経営は「価値創造(=他者と自分を同時に幸せにすること)という究極の目的に向かい、中間目標と手段の本質・意義・有効性を問い直し、究極の目的の実現を妨げる対立を解消して、豊かな共同体を創り上げること」だ》と説き、《この経営概念の下では誰もが人生を経営する当事者となる》と述べる。同書では一見経営とは無関係に見える事柄、人生、家庭、恋愛、健康、勉強、科学、歴史etc、それらをとりあげ経営目線で分析し、個人や社会が豊かになるためにはどうすればよいのか、解決策を提示している。著者いわく「令和冷笑体」で書かれ文章は軽妙で読みやすい。自虐と皮肉に溢れた文体ながら、社会に価値を提供しようという真摯な気持ちが伝わるエッセイ集となっている。

1位『メンタル脳』アンデシュ・ハンセン[著]マッツ・ヴェンブラード[著]久山葉子[訳](新潮社)

「史上最悪のメンタル」と言われる現代人。とりわけ若年層の心の問題は世界的に深刻だ。ユニセフが警告を発し、アメリカ政府は「国家的危機」とまで言及、日本でも高校生の30%、中学生の24%、小学4~6年生の15%が中等度以上のうつ症状を訴えているとの調査結果もある。脳科学からメンタルの問題を解説した世界的ベストセラー『ストレス脳』をあらゆる世代向けに、わかりやすくコンパクトにした〈心の取説(トリセツ)〉。(新潮社ウェブサイトより)

2位『磯田道史と日本史を語ろう』磯田道史[著](文藝春秋)

日本史を語らせたら当代一!磯田道史が、半藤一利、阿川佐和子、浅田次郎、養老孟司ほか、各界の「達人」を招き、歴史のウラオモテを縦横に語り尽くす。最新科学で探る日本人の起源から、歴史上のリーダーたちの品定め、弥生式土器を自作した少年時代を語った「磯田道史ができるまで」など、歴史好きなら参加したくなる歴史談義。目からウロコの連続です。(文藝春秋ウェブサイトより抜粋)

3位『世界は経営でできている』岩尾俊兵[著](講談社)

なぜ組織の上層部ほど無能だらけになるのか?張り紙が増えると事故も増える理由とは?飲み残しを置き忘れる夫は経営が下手?仕事から家庭、恋愛、勉強、老後、科学、歴史まで、人生がうまくいかないのには理由があった!一見経営と無関係なことに経営を見出すことで、世界の見方がガラリと変わる!東大初の経営学博士が明かす「一生モノの思考法」(講談社ウェブサイトより)

4位『言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか』今井むつみ[著]秋田喜美[著](中央公論新社)

5位『話す力 心をつかむ44のヒント』阿川佐和子[著](文藝春秋)

6位『世界はラテン語でできている』ラテン語さん[著](SBクリエイティブ)

7位『日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで』磯田道史[著](中央公論新社)

8位『人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来』エマニュエル・トッド[著]マルクス・ガブリエル[著]フランシス・フクヤマ[著]メレディス・ウィテカー[著]他[著](朝日新聞出版)

9位『オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略』小泉悠[著](朝日新聞出版)

10位『2030年 お金の世界地図』ジム・ロジャーズ[著]花輪陽子[監修・翻訳]アレックス・南レッドヘッド[監修・翻訳](SBクリエイティブ)

〈新書ランキング 2月20日トーハン調べ〉

Book Bang編集部
2024年2月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

新潮社

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