『新選組の料理人』
書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます
『新選組の料理人』門井慶喜著
[レビュアー] 産経新聞社
元治元(1864)年、蛤御門の変による京の大火で長屋を焼け出され、妻子ともはぐれた武士・菅沼鉢四郎。手先が不器用で剣の腕もないが、「わしは、料理(まかない)向きか」と意外な才能があった。
ある日会津藩の炊き出しで新選組幹部、原田左之助と知り合い、隊士の食事係「賄(まかない)方」として入隊することに。だが、あることから鉢四郎は近藤勇局長からいきなり切腹を命じられ…。
鉢四郎の運命の変転とともに、長州征伐、薩長同盟、大政奉還、坂本龍馬暗殺…幕末の動乱のなか、新選組の隆盛と衰退の内幕を描いた直木賞作家の意欲作。(光文社・1500円+税)