【気になる!】新書『孤独なバッタが群れるとき』前野ウルド浩太郎著

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【気になる!】新書『孤独なバッタが群れるとき』前野ウルド浩太郎著

[レビュアー] 産経新聞社

21万部超のベストセラー『バッタを倒しにアフリカへ』の著者が平成24年に出版したデビュー作の新書化。現在、アフリカでサバクトビバッタと格闘しているバッタ博士の著者が、研究者となるべく修業に明け暮れた日々を研究成果とともにつづっている。

農作物に被害を与え、黒い悪魔と恐れられるバッタの謎に取り組む研究の様子は、臨場感にあふれ、読んでいてとにかく楽しい。中でも、バッタ界の世界的権威が提唱していた定説に追試を重ねて反論の論文を出す話は、ミステリー小説のような読み応えがある。研究者を目指す人には必読。(光文社新書・1166円)

産経新聞
2022年7月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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