表紙に描かれた現代建築の巨匠・前川国男設計の紀伊国屋書店新宿本店をはじめ、大手から小さな書店まで、全国各地の個性的な書店や店内の様子をイラストとともに点描した「図鑑」である。
書店の魅力を紹介しようと平成25年に刊行された『本屋図鑑』と26年の『本屋会議』をまとめ、加筆修正した。その後たたんだ店もそのまま紹介され、付された「閉店」という2文字の多さが、10年間の書店の移ろいを物語る。
出版不況下に置かれた書店の50年を顧みるコラムは、次の力強い一言で結ばれる。「本屋は、いまもある」。本屋さんに赴きたくなる。(夏葉社・2200円)

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2022年8月7日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
