【気になる!】文庫『エリザベス女王の事件簿 ウィンザー城の殺人』ベネット著、芹澤恵訳

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エリザベス女王の事件簿 ウィンザー城の殺人

『エリザベス女王の事件簿 ウィンザー城の殺人』

著者
S・J・ベネット [著]/芹澤 恵 [訳]
出版社
KADOKAWA
ジャンル
文学/外国文学小説
ISBN
9784041110195
発売日
2022/07/21
価格
1,430円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【気になる!】文庫『エリザベス女王の事件簿 ウィンザー城の殺人』ベネット著、芹澤恵訳

[レビュアー] 産経新聞社

ウィンザー城で晩餐(ばんさん)会に呼ばれたロシア人男性の遺体が発見された。MI5はロシアのスパイによる犯行と見なし、女王の近習に疑いをかけた。だが、何百人もの使用人はみな家族。忠誠の見返りに「彼らを重んじ、守り、払われた犠牲を尊いものと見なす」女王はひそかに捜査を始める―。

女王はMI5や自分を「老婦人」扱いする人々を、彼らの面目を潰さないよう配慮しながら真相に導く。こうした女王の流儀が「自己抑制」と表現される。小説とはいえ、女王が国民から敬愛を受ける様子が伝わってくる一冊だ。(角川文庫・1430円)

産経新聞
2022年8月14日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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