【気になる!】新書『昭和の東京郊外 住宅開発秘史』三浦展著

レビュー

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク

住宅開発秘史

『住宅開発秘史』

著者
三浦展 [著]
出版社
光文社
ジャンル
社会科学/社会
ISBN
9784334046231
発売日
2022/08/18
価格
1,056円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【気になる!】新書『昭和の東京郊外 住宅開発秘史』三浦展著

[レビュアー] 産経新聞社

「憩いのお住まいに! 投資に絶対!」「第二の田園調布出現!」―。ベストセラー『下流社会』で知られ、郊外研究も手掛ける著者はある日、昭和30年代の郊外住宅地分譲チラシを大量に入手する。当時の東京は深刻な住宅難と地価高騰が続き、隣県では多くの中小業者が交通不便な農地や山林を無秩序に宅地化していた。チラシのあいまいな文言を基にこれらの住宅地を特定し、歴史をたどる。

戦後の住宅供給を支えたのはこうした無数の小分譲地で、その質は高級住宅地から土砂崩れが懸念される地区まで多様だった。住宅史の隙間を埋める好研究。(光文社新書・1056円)

産経新聞
2022年10月9日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

  • シェア
  • ポスト
  • ブックマーク