『アンリ・マティス作品集』米田尚輝著
[レビュアー] 産経新聞社
■代表作約170点を厳選、展覧会の予習復習に
フランスの巨匠、アンリ・マティス(1869~1954年)はフォービスム(野獣派)を主導した画家として有名だが、それは彼の芸術の一部でしかない。表現様式は変わり続け、ジャンルも絵画や彫刻にとどまらず、陶器の絵付けや舞台衣装、建築装飾などデザインの領域に及ぶ。本書はマティスの多彩で膨大な作品群から、代表作約170点を厳選した大判作品集。
東京都美術館(台東区)で「マティス展」が8月20日まで開催中。来年には「マティス 自由なフォルム」展が国立新美術館(東京都港区)で予定されており、展覧会の予習復習にも役立ちそうだ。(東京美術・3740円)