劇団俳優、塾講師、教育コンサルタントと異色の経歴を持つ著者が私学中・高の校長になる。「素人に何ができる」と有形無形の嫌がらせや反発を受けながらドラスチックな改革を断行し、実績を上げてゆくさまは痛快だ。
教科指導、受験指導は学校の教師よりも予備校・塾講師の方が優れている、として外部の人材をどんどん登用。学校教師には主に生活指導や学級経営といった「育」の部分を担当させるという分業制。終身雇用、定期昇給のぬるま湯につかっている教師には容赦なく退場を迫る。厳しい教育ビジネスの世界を経験した経歴こそであろう。(宣成社・1300円+税)
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2017年4月23日 掲載
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