【手帖】“ざんねんでない”展示会

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 累計100万部超のヒット作『ざんねんないきもの事典』『続ざんねんないきもの事典』(高橋書店・各900円+税)にちなんだ「ざんねんないきもの展」が東京・池袋のサンシャインシティで開かれている。

 サンシャイン水族館と高橋書店が協力して開催。本に登場するデンキウナギやジャコウネズミ、シマリス、ナマコなどのほか、水族館スタッフが日々の飼育や観察から「ざんねん」と新たに選出した生き物も合わせて計22種を、水族館のそばに設けた特別会場で展示している。

 「ざんねんな体」コーナーの最初は「デンキウナギはのどに肛門がある」。水槽を泳ぎ回るのを見ていると、あっ、見えた。解説によると、細長い体の約8割が発電装置で、頭に近いほうに臓器などが集まっているという。そばに展示してある深海魚のリュウグウノツカイ(標本)も、同じように内臓などを体の前のほうに寄せているので、体の半分は食べられても平気らしい。

 電車ごっこで歩くジャコウネズミ(敵に捕まると一家全滅)、簡単にしっぽが切れるけど再生しないシマリス(トカゲとは違うのだ)など、実際に動いているのを見ると、「ざんねんぶり」がまた味わい深い。食事のときに頭が割れるクリオネなどは、割れて触手がグワッと出るシーンをビデオ上映。「ペンギンのような人気者ではない生き物にスポットライトを当てたいと企画しました。人間もそうですが、がんばって生きてるんだ、とわかってもらえば応援したくなるので」と広報担当者。

 水族館だからか、水生動物や小動物が多かったが、動物園などでやっても面白いかもしれない。

 来年4月8日まで。一般600円で水族館利用者は割引も。(篠原知存)

産経新聞
2017年12月3日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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