『運命の歌のジグソーパズル』加藤登紀子著

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運命の歌のジグソーパズル TOKIKO'S HISTORY SINCE 1943

『運命の歌のジグソーパズル TOKIKO'S HISTORY SINCE 1943』

著者
加藤登紀子 [著]
出版社
朝日新聞出版
ISBN
9784023317055
発売日
2018/04/20
価格
1,650円(税込)

『運命の歌のジグソーパズル』加藤登紀子著

[レビュアー] 産経新聞社

 歌手生活53年の加藤登紀子が波乱の半生を振り返った自叙伝。昭和18年旧満州(現中国東北部)ハルビンに生まれた加藤は2歳8カ月で引き揚げを経験している。父親は軍隊へ行ったまま音信不通。生涯愛したハルビンの地で、幼子3人と留守を守り抜き、日本まで引き揚げた母・淑子さんの姿がたくましく、感動的だ。

 「ひとり寝の子守唄」「知床旅情」「時には昔の話を」。ヒット曲にまつわるエピソードも興味深い。「知床…」を加藤が初めて聞いたのは作者の森繁久弥からではなく、後に夫となる藤本敏夫氏との初デートのときだったという。(朝日新聞出版・1500円+税)

産経新聞
2018年5月20日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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