『バカとつき合うな』
- 著者
- 堀江貴文 [著]/西野亮廣 [著]
- 出版社
- 徳間書店
- ジャンル
- 文学/日本文学、評論、随筆、その他
- ISBN
- 9784198647056
- 発売日
- 2018/10/26
- 価格
- 1,430円(税込)
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“悪いバカ”にならないために 読んで終わりでは意味がない
[レビュアー] 田中大輔(某社書店営業)
「あなたは自由であるべきだ。なのにもし、あなたがいま自由でないとしたら、その理由は簡単です。バカと付き合っているからです」という辛辣な言葉からはじまる本書は、堀江貴文と西野亮廣が人間の変わらないバカさについて語った本だ。人気著者の共著であることに加え、キャッチーなタイトルと、本質をつく内容がウケて発売40日で6刷20万部を突破する大ヒットとなっている。
この本では本人たちも含め、世の中の全員がバカであるという前提をもとに、バカという普遍的な問題について考察をしている。普遍的な内容ゆえに堀江曰く、この本は彼の著書の中でも最も時代を超えて読まれるべき決定版になったという。
バカというのはいついかなる時代にも存在している。バカにはいいバカと悪いバカがいるが、本書でつき合うなと言っているのはもちろん後者のことである。例えば人と同じことをしたがるバカ、我慢を美徳にしたがるバカ、「自分の常識」を振りかざすバカ、にわかを否定するバカ、無自覚に人の時間を奪うバカなど、世の中は迷惑なバカで溢れている。中でも一番問題なのは善意のバカである。自分がいいことをしていると信じて疑っていないから、なにを言っても耳を貸さない。こういう人たちが一番タチの悪いバカだと西野は言う。悪いバカに共通しているのは思考停止に陥っているということだ。守る必要のない常識や空気、そして一貫性にこだわってしまうことなど、当たり前だからと自分の頭で考えるのをやめたとき、人はバカになるのかもしれない。
悪いバカになるな、いいバカになれ。先のことを考えずに突進していくようなバカは小利口な人よりも時間コスパがよいのだ。未来に縛られて、いま動けない人よりも、とにかく打席に立ってバットを振っているほうが強い。100%成功するなんてことはないのだから、とにかく場数を踏むのが大事なのだ。さぁ、この本を読んだらすぐに行動をしよう。二人がいつも言っていることではあるが、行動に移すことが大事なのだ。ビジネス書を読んで終わりにするのでは意味がない。行動してこそはじめて役に立つものなのだから。