東大病院に勤務しながら、再発を繰り返す肺がんと闘う女性放射線科医師による半生記の第2弾。著者は約5年前、30代後半で「5年生存率3割」とされる診断を受けた。苦しみながらも治療方針に積極的に介入し、決断力と精神力を駆使して難敵を封じ込めている。
歩みを支える強い味方は家族、医療従事者ら周りの人々だ。中でも、母を案じる幼い長男とのやり取りが胸を打つ。
さすが医師らしく、自身の病状に関する記述は詳細かつ客観的でリアルに心へと迫ってくる。
「Part1」に続く壮絶な人生だが、輝かしい希望もあふれている。(医学と看護社・1780円+税)
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2020年1月19日 掲載
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