『空から提言する新しい日本の防衛』
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『空から提言する新しい日本の防衛』 織田邦男著
[レビュアー] 産経新聞社
ロシアのウクライナ侵略は、国連安保理常任理事国が核の脅しをかけて侵略戦争を始めた場合、止めようがないという現実を突き付けた。そして極東では中国の大軍拡の結果、軍事バランスが日米台側から中国側へと急速に傾きつつある。中国に「今なら勝てる」と思わせるのは極めて危険だ。昨年の正論大賞受賞者の元空将が、抑止力強化へ具体策を提言する。
海上保安庁の増強や日米共同作戦計画の策定など喫緊の課題のほか、米国の孤立主義回帰に備えたNATO(北大西洋条約機構)と日米同盟の結合も説く。何より重要なのは、国防への国民の決意だとも。(ワニ・プラス・1870円)