ブッダの言葉や教えを伝えるお経は数多い。その中でも、『スッタニパータ』と双璧をなす最古の仏典とされるのが本書。専門用語を極力排し、平易な日常語で訳出されているので、親しみやすい。
「人は死すべきものである、と自覚しない人がいる。しかし人がそう自覚すれば、争いは鎮まる」
「岩の塊が風に揺るがないように、賢者は非難にも称讃(しょうさん)にも動じない」
欲望や執着とどのように付き合い、いかにして苦しみを超越すればいいのか。現代社会を生きる人々の指針にもなる普遍的な言葉が並んでいる。(光文社古典新訳文庫・814円)

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2023年9月17日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです
