人口動態を無視して住宅建設を景気対策としてきた国の無策、古い家を無価値とみなす金融機関の査定、新築信仰に踊らされる購入者、登記制度の不備…いま、大量の空き家が生まれているメカニズムを明快に解説。その対策がうまく進んでいない実情を紹介した上で、「収益性」「公益性」「社会性」をキーワードに、空き家をうまく活用する方法や、これ以上増やさない方法を提言する。対応が迫られる空き家問題を、あえて前向きに捉えているのが特徴。〈過去のマイナスを将来のプラスに転じさせられる人がこれからの社会を作っていく〉(ちくま新書・820円+税)
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2015年12月13日 掲載
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