「永続敗戦レジーム」の拒否

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「永続敗戦レジーム」の拒否

[レビュアー] 図書新聞

 オビに大きく「『永続敗戦論』の新たな展開!」とある。これだけでも本書を手に取り、読んでみる価値があるというものだろう。本書の目的は、端的にタイトルにあらわれている。まさに「戦後政治を終わらせる」ための指針を描出し、「戦後レジーム」から脱却することである。そのために、敗戦の否認、五五年体制、日米安保体制(この分析は特に出色)、新自由主義などの来歴とその本質が提示される。とりわけ終章「ポスト五五年体制へ」は必読だろう。民主党がダメなら自民党だ、あるいはその逆だ、などと言っている場合ではない。われわれには何ができるのか、そもそもできることが残っているのか。残っている。「永続敗戦レジーム」の拒否、これである。(4・10刊、二七八頁・本体八二〇円・NHK出版新書)

図書新聞
2016年5月7日号(3254号) 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

図書新聞

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