【児童書】『キキとジジ 魔女の宅急便 特別編その2』

レビュー

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キキとジジ

『キキとジジ』

著者
角野栄子 [著]/佐竹美保 [イラスト]
出版社
福音館書店
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784834083385
発売日
2017/05/24
価格
1,296円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

【児童書】『キキとジジ 魔女の宅急便 特別編その2』

[レビュアー] 本間英士

 ■ヒロインはじまりの物語

 児童文学の名作であり、スタジオジブリのアニメ映画でもおなじみの「魔女の宅急便」シリーズ。そのスピンオフ(番外編)となる今作は、ヒロインのキキが魔女になる以前の「はじまりの物語」が描かれている。

 物語は、生まれたばかりのキキが、子猫のジジと出会う場面から始まる。それからの2人は、どんなときにもいっしょ。キキが初めて「ほうき」にまたがったときの話、草山で不思議な女の子に出会ったときの話、学校に通い出したキキが母親に「かあさん、あたし、魔女になれる?」と問いかける話…。時には悩みながらも、のびのびと育つキキと、彼女を見つめる周囲の人たちの温かな視線が鮮やかに描写されている。

 その一方で、ジジのキキに対する気持ちの変化も生き生きと記されている。最初はキキにやきもちを焼いて家出したり、時にはけんかもしたりするけれど、キキとジジがどのようにして仲を深め、良きコンビになっていったのかが分かる。子供はもちろん、むかし子供だった大人も夢中になれるはずだ。(角野栄子作、佐竹美保絵/福音館書店・1200円+税)

 本間英士

産経新聞
2017年6月18日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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