「リーマントラベラー」直伝! 忙しくても海外旅行に行きまくるための方法

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サラリーマン2.0 週末だけで世界一周

『サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』

著者
東松 寛文 [著]
出版社
河出書房新社
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784309026763
発売日
2018/06/12
価格
1,512円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

「リーマントラベラー」直伝! 忙しくても海外旅行に行きまくるための方法

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』(東松寛文著、河出書房新社)の著者は、本人いわく「リーマントラベラー」。平日は東京にある激務の広告代理店で働いている一方、週末や連休を最大限に利用して、世界中を旅しているというのです。

リーマントラベラーとは、サラリーマンをしながら旅に行き続ける新しい旅人のスタイルで、「サラリーマン(会社員)」と「トラベラー(旅人)」をかけ合わせた新しい言葉です。なお、ここでいうサラリーマンは、男性だけではなく女性の会社員も含めております。 (「はじめに」より)

著者は社会人3年目の2012年に海外旅行にハマって以来、8年目までの6年間で42か国90都市に渡航したのだとか。しかも、やがては「世界一周がしたい」という思いが芽生え、2016年10月から12月に“週末だけ世界一周”に挑戦。その結果、会社を辞めることなく3か月で世界一周を達成してしまったというのです。

しかし6年前までは“社畜寸前”のサラリーマンで、海外旅行に行くこと自体が夢のまた夢だったといいます。でも、世の中に「働き方改革」の波が起こるよりも前の2012年から自分の働き方を変え、「自分らしい生き方(=リーマントラベラー)」を見つけたというわけです。

このときに痛感したのは、働き方を自主的に変えるむずかしさ。サラリーマンというのは、自分一人の意思で決められることが、あまりにも少なすぎるからです。 しかし、サラリーマンでも簡単に変えられることが一つだけあります。 それは、「休み方」を変えること。休日の過ごし方は自主的に変えることができます。休み方が変われば、おのずと「働き方」も変わります。そして、働き方が変われば、「生き方」だって変えることができるのです。 (「はじめに」より)

難しいことのようにも思えますが、むしろサラリーマンを続けながらだったからこそ、さまざまなチャレンジができ、「自分らしい生き方」をみつけることができたと著者は言います。そんな思いがあるからこそ、サラリーマンの新しい生き方の提案として思いついたのが、「サラリーマン2.0」というタイトルだということ。

きょうは、旅の満足度を高めるコツを集めたという「リーマントラベラー直伝!今すぐ行ける海外旅行10のテクニック」のなかから、3つのポイントをピックアップしてみたいと思います。

行き先の決め方

Q:行き先はどうやって決めたらいいの?

A:「ここしか休めなかった休み」を「最高のタイミング」に変えよう!

社会人の海外旅行は「どこに行くか」ではなく、「いつ休めるか」で決まることが多いはず。しかしそうなると、行きたい場所へ必ずしもベストシーズンに行けるとは限らないことになります。でも、ならば次のような方法で行き先を決めてみるという手も。

休める期間に行われている世界中のイベントから行き先を決める!

著者は行き先を決めるとき、「休める期間に行われている世界中のイベント」を調べるのだそうです。そして、そのなかでいちばんおもしろいものを選んで行き先を決定するというのです。つまりそうすれば、「ここしか休めなかった休み」が、そのイベントに行くことができる「最高のタイミングの休み」になるということ。しかも、いつでも見られるわけではない“限定感”が、一気に旅の満足度を高めてくれることに。

イベントの見つけ方は簡単で、インターネットで「世界 7月 お祭り」などのキーワードで検索するだけ。英語のキーワードで検索し、現地の旅行系メディアなどをチェックするのもおすすめだそうです。なおイベントといってもお祭りだけではなく、スポーツの試合、音楽フェス、ライブ、クラシックコンサート、演劇、展覧会、美術展など多種多様。

この国なら週末だけでも行ける! 十分楽しめる!

忙しい社会人であるなら、週末や3連休だけで行ける場所もオススメだといいます。「週末海外」はハードルが高そうにも思えますが、一度チャレンジしてみると簡単だということを実感でき、一気に海外旅行のハードルが下がるというのです。金曜日の深夜出発、月曜日の早朝帰着などをうまく使いこなせば、「土日オーストラリア」や「3連休ロサンゼルス」でも十分楽しめるはずだと著者。

土日で行ける国

韓国、中国、香港、台湾、フィリピン、ベトナム、マレーシア、タイ、シンガポール、オーストラリア……etc.

3連休で行ける国

ラオス、カンボジア、インドネシア、ミャンマー、インド、UAE、イラン、イスラエル、トルコ、ロシア、アメリカ(LA/ハワイ)……etc.

航空券の取り方

Q:忙しい社会人がもっと気軽に海外へ行くにはどうしたらいいの?

A:金曜日の夜は合コンではなく空港へ。

週末を充実させるためには、「土曜日の朝は早起きしよう」ではもう遅いと著者は主張しています。というのもベストは、金曜日の仕事終わりから週末をスタートさせることだから。そして月曜日の仕事始まりまでを使えると捉えると、週末(土日)は48時間ではなく64時間に延長できるという考え方。たしかにそう考えれば、海外旅行にも行けそうです。

忙しい社会人に最適な航空券の購入方法は、やはりインターネット。著者はいつも「スカイスキャナー」や「Expedia」などで金額を比較しながら購入しているといいます。また定番の観光地に行く場合は、航空券+ホテルのパッケージで購入するという方法も。

なお週末旅行は、睡眠時間でいかに移動するかがポイント。そのため行きの飛行機は、会社帰りでも間に合う「休み前日の深夜発の便」を狙うべき。

さらに著者は、長期の休みで使える2つの航空券テクニックも紹介しています。まず最初が「オープンジョー」。行きと帰りの空港が異なることで、複数都市を観光できるうえ、価格も普通の往復航空券とほぼ変わらないのだそうです。

そしてもうひとつが、トランジット先で24時間以上滞在する「ストップオーバー」。トランジット先でも観光することができ、こちらも航空券の値段もほとんど変わらないのだといいます。

社内調整術

Q:同僚がなかなか休まないので、休みが取りづらいです……。

A:夢を語って休みをゲット! 事前の根回しも忘れずに!

旅行の前は、航空券やホテルの手配だけではなく、「社内調整」も非常に重要。これを事前にやっておくだけで、旅行が一気に快適になるわけです。

休み(有給)を申請しづらい会社にいる人は、申請のタイミングがとても大切。上司の顔色をうかがいながら、機嫌のいいときを狙って申請する必要があるということです。重要なポイントは、その際に「休む目的(=行く目的)」を説明すること。熱く夢を語るのが最も有効だといいます。

あるいは、メールを活用して旅行中のトラブルを防ぐという方法も、著者の場合、旅行に行く1週間~直前までは、社内メールを送る際、最後の署名欄の上に「※大変僭越ながら●月●日~●日までお休みを頂戴します。」と記載しているそうです。

しかし、あまりに主張が強すぎると嫌味と取られかねないため、文字のサイズを本文より少し小さくしているといいます。そうすることで、無理なく休みの期間を知らせることができるわけです。

また旅行に行っている間は、メールの自動応答(不在時の自動返信)を設定し、休んでいることをアナウンス。このとき、「海外にいて電波状況が悪い環境である」ことと、「誰(引き継ぎ者など)に連絡したらいいか」も記載しておくべき。

これは、仕事のトラブルを減らすためには重要なテクニック。ただし取引先に同様のメールを送ると失礼にあたる場合があるので、そこは社会人らしい判断が必要。

「仕事がつらい」と嘆き、諦めてしまうことはいちばん簡単。でも気持ち次第で、人生をよりよくすることはいくらでもできる。本書は、そんなことを実感させてくれます。ぜひ一度、ページを開いてみてください。

Photo: 印南敦史

メディアジーン lifehacker
2018年6月19日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

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