人が目指すべき「時間の使い方」のゴールとは?――「クラウド会計ソフト freee」を3か月で生んだ創業者に聞く

インタビュー

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「3か月」の使い方で人生は変わる

『「3か月」の使い方で人生は変わる』

著者
佐々木大輔 [著]
出版社
日本実業出版社
ジャンル
社会科学/経営
ISBN
9784534055989
発売日
2018/06/27
価格
1,620円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

人が目指すべき「時間の使い方」のゴールとは?

[文] 日本実業出版社


佐々木大輔氏(freee株式会社にて)

「3か月」の使い方で人生は変わる

「やりたいこと」があるけれど、いつも「やらなければならないこと」に追われ、日々が過ぎてしまう人が少なくありません。一方で、「どこにそんな時間があるの?」と聞いてみたくなるほど、次々と新しいことを成し遂げる人もいます。

グーグル在籍時代に「クラウド会計ソフトfreee」を構想した佐々木大輔さんもその1人です。著書『「3か月」の使い方で人生は変わる』(日本実業出版社)には、以下のような時間に対する佐々木さんの考え方が書かれています。

「時間の使い方」というと、「仕事を効率化して、処理するスピードを速めて時間を捻出する」ことがゴールと考える人が多いかもしれません。しかし僕は「効率化して生みだした時間で、信頼関係の構築や組織作りなど非効率なことに情熱を注ぐ」ことが、時間の使い方のゴールだと考えています。

そうした時間の使い方と、「3か月」の区切りごとに成果を出していくことを意識することは、実際に僕の人生にイノベーションをもたらしました。

ここに出てくる「3か月」という期間は、佐々木さんが以前働いていたグーグルで「3か月サイクル」としてプロジェクトや人事の区切りとして使われ、圧倒的なスピードや成果を生み出す力の源となっていたのだそうです。

佐々木さん自身も「3か月」という時間の単位は、「何かをつかめる、何かが変わる」時間の最小単位だと考えており、起業など、転機となるときはいつもこの期間がポイントになったのだとか。本書では、佐々木さん自身の体験から得た時間の使い方や、限られた時間のなかで「やりたいこと」を実現するための方法が、さまざまな観点から紹介されています。

今回、freee株式会社の代表として、中小企業や個人事業主といったスモールビジネスに携わる人たちが生産性高く働ける環境を実現するために日々邁進されている佐々木さんに、「時間の使い方」についてざっくばらんにお話をうかがってきました!

(文責:日本実業出版社)

アイデアは、思考と議論の両方から生まれる

――佐々木さんは、限られた時間でさまざまなことを実現されていますね。その「やりたいこと」のアイデアはどこからでてくるのでしょうか?

僕は色々なことに挑戦したいタイプなので、常にやりたいことが頭のなかにあります。ただ、もちろん自然にアイデアがわいてくるわけではなくて、インプットに加えてアウトプットを色々な方法ですることを常に意識しています。

読書をしたり、ニュースを見たり、普段感じていることをパソコンやノートに自分で書き出してみたり……。たとえば「この業界は今後どうなるかな」と書いてみる。そして自分で書き出した内容を誰かと議論してみる。自分だけで思考するときと、書くというかたちで表現をするとき、また誰かに話して議論するときに使う頭の筋肉ってそれぞれ違うんですよね。1つに限定しないで、様々な筋肉を使っていると、アイデアが生まれてきます。

また、自分と同じような考え方やスキルをもっている人とのコミュニケーションは、楽でとても話しやすいと思うのですが、自分とまったく違う発想をもつ人と関わることも大切です。自分だけでは気づかない新たな気づきを得られます。

――常にさまざまなことにアンテナを張り、思考したり議論することで、アイデアがストックされるのですね。

そうです。ただ、そのアイデアを一気に実行しようとすると時間が無くなってしまうので、少しづつ今やっていることに関係した領域に広げてみる。そのとき発見をしたことを次への要素として取り入れてみる。

また、目の前のことだけではなく3年後を見据えて、次の「3か月」を使ってみるとか。そうすると、また次にやりたいことがいっぱいでてきます。

やりたいことのリストを常に持っておいて、さらに次に成すべきことを探す時間を意識してつくるようにしていますね。

世の中の「問題解決」につながるかを、問いかける

――リストに加える「やりたい」ことは、やはり好きなことや興味のある分野が多いのでしょうか?

新しいことに取り組むとき、ただ「好き」だけではなく、どう世の中に貢献できるのかということに着目するのが一番重要かなと思っています。

世の中には色々な課題があり、表に出ていない「なんだか不便」「このままだと困るな」ということがたくさんあると思んですよね。そうしたことに目を向け、問題解決に取り組むというのは社会にインパクトをもたらすだけでなく、目標に向かって長く走り続けるモチベーションを保つという点でも重要です。

僕にとってそれは中小企業やバックオフィス業務に関わることですが、他にも見過ごされている小さな問題は世の中にいっぱい存在していると思います。世の中の限られた人しかもっていないような課題や、みんなが注目していないこと、やりたがらない分野は、そこに投資がなされていないし、開発もされていません。そういった「ニッチ」な問題に気づき、自分なりの面白さを発見して取り組んでみると、インパクトのある成果につながりやすいのではないでしょうか。

それに、世の中に貢献するという発想で目標に取り組めば、たとえ失敗しても「このやり方だと失敗する」という貴重なモデルケースを世の中に示すことができます。また、その取り組み自体が価値になるから、おのずと使命感をもって思い切った決断や行動もしやすくなるはずです。

世の中の課題解決につながるか、貢献できるかという発想は、自分自身の成長に大きく関係すると思っています。もちろん、すぐには課題を見つけられないかもしれません。しかし新しい挑戦を常に求め続けていれば、きっと必ずその課題にたどり着くのではないでしょうか。

「悩まない」「立ち止まらない」ことが結果につながる

――なるほど。一方で、「やりたいこと」がみつかったとしても、なかなか実行できない人も多いですよね。限られた時間のなかで、アイデアを実現するためのポイントはありますか?

僕に限らず、色々なことに挑戦し成果を出している人にはいくつか共通の特徴があるように思います。

日本実業出版社
2018年6月28日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

日本実業出版社

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