充実した朝を過ごすために実践したい、6つの「早起きトリガー」

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4
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頭が冴える! 毎日が充実する! スゴい早起き

『頭が冴える! 毎日が充実する! スゴい早起き』

著者
塚本亮 [著]
出版社
すばる舎
ジャンル
社会科学/社会科学総記
ISBN
9784799107775
発売日
2019/01/13
価格
1,540円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

充実した朝を過ごすために実践したい、6つの「早起きトリガー」

[レビュアー] 印南敦史(作家、書評家)

頭が冴える! 毎日が充実する! スゴい早起き』(塚本 亮著、すばる舎)の著者は、勉強が苦手で成績が悪く、高1の学力テストでは偏差値30台だったといいます。ところが早起きをするようになると、成績も上向くようになり、その効果を実感できたのだそうです。

脳が疲れた夜の時間帯に新しい知識を無理やり詰め込もうとするよりも、脳がフレッシュな朝の時間帯はびっくりするほどスムーズに勉強できたのです。 私にとって朝の5分は、夜の1時間に匹敵するほどの価値がありました。

夜、眠い目をこすりながら何度、参考書を読んでも全く頭に入りませんでしたが、朝はその逆です。5分もあれば十数ページ読み進めることができ、内容を一発で理解できるのです。 驚くほど頭が冴えて、知識をグングン吸収することができました。(「まえがき」より)

結果、偏差値を30ほど上げて同志社大学に合格し、そののちケンブリッジ大学の大学院にも合格。現在は起業して、英語教室を主催しているのだそうです。

しかし朝の時間をフルに活用していなかったら、こうしたプロセスをたどることはできなかっただろうと振り返っています。

朝という誰にも邪魔されない自分だけの時間を、自分のやりたいことに使うという感覚ほど充実感をもたらしてくれるものはありません。 時間に追われて生きるのではなく、自分のための時間を確保する。

朝の時間をうまく使えるようになるだけで、仕事もプライベートもうまくいき始めます。(「まえがき」より)

そこで、「なにかに追われて後手に回る生活ではなく、先手を取りながらアクティブに生きる毎日を迎えてほしい」という思いから、本書にその方法をまとめたのだといいます。

そのなかからきょうは、「軽々と起きられる方法」を紹介している3章「“軽々”と起きられる! 今日からできる6つの『早起きトリガー』」に注目してみたいと思います。

トリガー①「好きな飲み物」を用意する

些細なことのようにも思えますが、これは「早起きしたい!」という気持ちになれる手っ取り早い方法のひとつなのだとか。たとえば著者の場合、“朝のワクワクづくり”の一環として大好きな紅茶を飲むようにしているのだそうです。

ちょっとしたことではあるものの、「飲みたい!」という気持ちが勝って、パッと起きられるようになるというのです。

紅茶のメリットは、香りがよくてリラックスできるところ。リラックスできると、自然と「よし、がんばろう」という気持ちがわいてきて、サッと行動できるようになるというわけです。

そうした一連の好循環を身体が覚えてくれるため、著者の場合であれば大好きな紅茶の香りをかぐだけで、すぐに行動するモードになれるということ。

紅茶やコーヒーなどの香りの強いものは鼻孔を通って脳に刺激を与えてくれるので、スイッチが入りやすいのです。もちろん、これ以外のものでもOKです。 大事なのは、あなたが心から好きだと思える物を選ぶこと。(92ページより)

自分の心のスイッチをオンにしてくれるものはきっとあるので、それをぜひ探してみるべきだといいます。(92ページより)

トリガー②「早起きカレンダー」をつくる

早起きすると決めたら、専用のカードをつくって、できた日を塗りつぶしていくといいそうです。著者も、早起きに限らず「やろう」と決めたことに取り組む際には、小さな卓上カレンダーを用意し、実施した日を塗りつぶしているのだといいます。

つまり、自分のがんばりを可視化するという手段であるわけです。そしてそれを見える場所においておけば、見るたびに充実感を得ることができ、「またやりたい!」という気持ちになれるはず。

「記録する」という行為が、強力なモチベーションを生むということです。

塗りつぶした領域が増えていくと、「これだけ続いているんだな」ということが直感的にわかるので満足感が得られます。同時に色が歯抜けになると気持ち悪いので、そうならないようにしよう、と自分を戒める気持ちもわいてきます。

カレンダーを毎日、塗りつぶす快感はクセになります。 些細なことですが、こうした行為の積み重ねが早起きするときのエンジンになるのです。(95ページより)

日々の取り組みを記録し、可視化することによって、「自分はできるんだ」という自己効力感が高まるということ、その結果「すぐやる」パワーもわいてくるというのです。(94ページより)

トリガー③「起床後の行動」を決める

「習慣化する」とは、「選択肢をなくすこと」。いちいち考えなくても自動的に動けるようになるということです。

そして朝の行動パターンを確立すれば、起きたあとの一連の行動が、自動的にその日のプログラムの一部になるのだといいます。

著者が朝の行動パターンを持つことを勧めているのは、そんな理由があるから。なかでも有効なのは、「朝、家を出る時間を1時間早めること」だといいます。

そうすれば、通勤途中で目にする景色を新鮮に感じることができるはずだというのです。そして、その1時間を利用して会社の近くのカフェに寄り、英語や資格の勉強をしてみるなど、やりたいことに使うのもいいでしょう。

なお、起きる時間の決め方によっても、「やる気度」が違ってくるといいます。たとえば「1時間早く起きる」というような決め方をすると、あまりやる気が出ない可能性が。

一方、「家を出る時間を1時間早める」にすると、実質的にやることは同じで会えるにもかかわらず、「起きよう」という気持ちになれるというのです。

なぜなら、そこには明確な目的があるから。そのため、起きる時の目的を一緒に考えてみることを著者は勧めているのです。(97ページより)

トリガー④寝る前に「明日の目標」を立てる

大切なのは、気合いで起きるのではなく、起きたくなるような仕組みをつくること。そして、その有効な方法が「目的を持つこと」だといいます。

「明日もやってみたい」と思える目標を持ってみれば、明日への期待感が大きいほど前向きになれ、スッと起きられるというわけです。

ちなみに目標を立てるときは、「しなければならない」といった外圧的なものではなく、「やってみたい」「自分にもできそうだ」と心底思える内容にするべきだといいます。

なお目標の立て方にもコツがあり、立て方次第で実行度にも差が出るそうです。ポイントは、自己効力感が高まるように目標を立てること。

「自己効力感」とは「自分ならできる」という自分への期待感のことで、物事を成し遂げるうえで大事な役割を果たすそうです。

自己効力感が高まると、進んで努力し、達成への道のりを楽しむことができ、結果も出やすくなるというのです。そこで、早起きをする目標を決めるときも、「自分ならできる」「やってみたい」と思える目標をもつことが重要。

それに呼応するかのように自己効力感も高まり、達成できる確率がぐんと上がるというわけです。

ノースカロライナ大学の教育心理学者デール・シュンクによると、自己効力感を高めて維持していくには次の4つの条件があるといいます。

1つ目は「自分が目標設定したこと」

2つ目は「フィードバックがあること」

3つ目は「進捗が管理されていること」

4つ目は「自分の頑張りによって達成できるという意識があること」

(102〜103ページより)

これら4つの条件が揃うと、人は自分の行動をコントロールできているという感覚を高く保つことができるそうです。

そこで早起きするときも、この心理的メカニズムを生かし「自分ならできる」と思える目標を立てて、ひとつずつ実行していくことが大切だということ。(101ページより)

トリガー⑤新しいことを始めてみる

それがなんであれ、新しいことを始めるときには期待感があるもの。そんな心理効果を早起きに生かしてみると効果が。

たとえば筋トレやジョギング、読書、英語や資格の勉強など、これまで「やってみたいな」と思っていたものの、まだ手をつけていないことはないでしょうか? 

そうしたことに焦点を当てるわけですが、その場合「やらないといけない」ではなく、本心から「やってみたい」と思えることを選ぶのがポイントだといいます。

そしてそれを、朝に始めてみるべきだという考え方。朝は誰にも邪魔されない自由度の高い時間なので、新しいことを始めるにはうってつけだというわけです。

学生時代、私は「新しく参考書を買ったら手をつけるのは必ず朝」と決めていました。新しい参考書は、自分を成長させてくれそうな気がして期待感が高まるからです。

前夜のうちに、翌朝、手をつける範囲をざっと決めておきました。 パラパラっと参考書を眺めて、何ページから何ページまでをいつやるか、といった大まかな予定を立てます。その後、正方形の付箋に取り組む予定を書き込み、参考書の表紙にペタッと貼っておきます。

ここまで準備しておけば、「早く手をつけたい!」というワクワク感が高まりますから、朝、目覚ましが鳴ったときも、スッと起きられるのです。(105ページより)

早起きするため、自分に無理を強いるのではなく、新しいことにチャレンジするときの期待感を存分に生かせば、楽しい気持ちで起きられるようになるというわけです。(104ページより)

トリガー⑥「寝る前にストレッチする」

気持ちをほぐし、早起きに向けて気持ちを整えてくれるトリガーが寝る前のストレッチ

著者も必ず夜にストレッチをする習慣があるといいますが、すると心は落ち着き、自然と眠くなってくるというのです。早起きリズムには良質な睡眠が不可欠。

そういう意味では、夜に寝るときから早起きの準備が始まっているということです。

私はもともと体が硬く、中学生のときから椎間板ヘルニアとお付き合いしているせいで、腰がとても疲れやすいのです。

そのせいもあり、私は寝る前の時間帯を体のメンテナンスに充てています。時間はわずか5分程度、体をほぐすようにストレッチをするだけなのでそれほど大きな労力は要しません。

私の場合、寝る直前ではなく、お風呂から上がったタイミングにストレッチしています。「お風呂から出たらストレッチ」というスイッチが入り、続けやすくなっています。(106~107ページより)

なお、トレーニングのように時間をかけてじっくりやると体に負担をかけてしまい、かえって寝つきが悪くなりかねないといいます。あくまでも短時間、適度にストレッチすることが大切だということです。(106ページより)

本書を読むことで、早起きしたいという気持ちが芽生え、朝が劇的に変わるきっかけを得ることができるだろうと著者は記しています。

時間の活用法で悩んでいる方、朝の時間を有効に使いたいと思っている方にとっては、手にとってみる価値がある1冊だと言えそうです。

Photo: 印南敦史

メディアジーン lifehacker
2019年1月30日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

メディアジーン

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