イランのおばあさんが編む冬の靴下、グアテマラの色彩豊かな織物、ルワンダの女性たちが作る美しいバスケット…。手工芸は世界各地に息づくが、後継者不足や大量生産品に取って代わられるなど、存続は容易ではない。
手仕事に魅了され、その土地の文化や暮らしに深く接することになった18人の女性のエピソードを紹介している。現地の人々と協働したり、買い付けのため精力的に旅したりと皆、パワフルだ。
愛らしい工芸品だけでなく、作り手の姿も見えてくる。貧困や戦争など幾多の苦難を乗り越え、希望をもって手を動かす人々の姿だ。(青幻舎・2300円+税)
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2020年7月5日 掲載
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