【気になる!】新書『都会の鳥の生態学』唐沢孝一著

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都会の鳥の生態学

『都会の鳥の生態学』

著者
唐沢孝一 [著]
出版社
中央公論新社
ジャンル
自然科学/生物学
ISBN
9784121027597
発売日
2023/06/21
価格
1,155円(税込)

書籍情報:JPO出版情報登録センター
※書籍情報の無断転載を禁じます

【気になる!】新書『都会の鳥の生態学』唐沢孝一著

[レビュアー] 産経新聞社

都会に生息する鳥を研究してきた著者が、社会の変化に適応しながら生きるカラスの生態や、猛禽(もうきん)類の都市進出について解説した。

都心のカラスは、昭和60年から15年間で約3倍に急増。餌となる生ごみの増加をバブル経済が後押しした。だが、ごみの減量や分別収集の取り組みで、カラスは減少に転じた。さらに、コロナ禍に伴う外食やイベントの自粛で繁華街の生ごみが減り、カラスも急減。カラスを捕食する猛禽類のハヤブサが高層ビル群に、オオタカが緑地に進出したことも、カラス急減の要因だそう。人間の営みと鳥との関係が面白い。(中公新書・1155円)

産経新聞
2023年7月8日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

産経新聞社

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