<東北の本棚>科学的な考え重視、実践

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<東北の本棚>科学的な考え重視、実践

[レビュアー] 河北新報

 「心が強い人の人生は思い通りになる」という観点から、心を鍛えるための著者独自の見解や方法が明快に記されている。強いメンタルを養うために、生活で実践する具体策も示されており、実用的だ。強い心は科学的な考えで作り出せるという趣旨で、生き方を変えたいと思っている人の背中を後押ししてくれる。
 1章は思い通りに生きる公式、2章は変化を嫌がる人間の機能を科学的に攻略、3章は行動力、4章は自信、5章は言葉の力、6章はメタ認知力をテーマに掲げ、自説を展開している。
 著者は心が弱いとは自己評価が低いことと定義。(1)「変化は楽しい」「新しいことは楽しい」という思考(2)今を未来の自分の自己評価で生きる(3)自分の人生の完成図(画像)を集めて毎日見る(4)自分の理想とする人が使う言葉を使い、使わない言葉を捨てる(5)すべての思い込みは考え方が強化されて出来上がる-など、ポイントとなるフレーズを章ごとに列記しており、理解しやすい。
 著者は1983年仙台市生まれ。東日本大震災を機に大手企業を退職し、心理療法や脳科学などを学び、起業。「好きな時に、好きな場所で、好きなシゴトをする個人を創る」をコンセプトに執筆や公演にも励んでいる。
 KADOKAWA(0570)002301=1512円。

河北新報
2019年3月24日 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

河北新報社

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