家族制度の分析からグローバリズムを斬る

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グローバリズム以後

『グローバリズム以後』

著者
エマニュエル・トッド [著]
出版社
朝日新聞出版
ジャンル
文学/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN
9784022736895
発売日
2016/10/13
価格
778円(税込)

書籍情報:版元ドットコム

家族制度の分析からグローバリズムを斬る

[レビュアー] 図書新聞

 一九九八年~二〇一六年に朝日新聞に掲載された、世界的人類学者のインタビューをまとめた一冊。予言者と呼ばれることも多い彼だが、もちろんアタリもあればハズレもある。しかし、重要なのはその的中率ではない。トッドのように、グローバリズムなどの歴史的事象を巨視的に見ることができるかどうかである。大局観を支えている基盤は、家族制度の分析。人類の最小ユニットをテコにして世界を語るさまは、まさに彼の独壇場。「今や米国は問題をもたらす存在でしかない」には賛同したり、「日本に『核武装』を勧めたい」には疑問を感じたり、読者の思考をあらゆる角度から刺激する。本書を参考にすれば、トランプ当選後の米国に翻弄されることはないはずだ。(10・30刊、一九八頁・本体七二〇円・朝日新書)

図書新聞
2017年3月4日号(3293号) 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

図書新聞

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