『ペルソナ 脳に潜む闇』
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【気になる!】新書 『ペルソナ 脳に潜む闇』
[レビュアー] 産経新聞社
「あなたが、わたしだと思っているものは、わたしではない」-。脳科学者で著作やメディアでも人気の著者が、自らの「闇」をさらけ出した「初の自伝」。
「人間の闇」に着目した本を多く書く現在から、性格が「変だ、おかしい」と言われ始めた幼少期まで時代をさかのぼる形で、当時の言動などをさまざまな研究データも交え振り返る。
相性が悪かったという母親や、「とにかく普通ではない」夫のことなども明かし、「生き延びること自体が、大いなる達成」とも。媚(こ)びず、尖(とが)った筆致が魅力的で、帯の物憂げな表情の写真にも引き込まれそう。(中野信子著、講談社現代新書・880円+税)