『オランダ絵画にみる解剖学』
- 著者
- フランク イペマ [著]/トーマス ファン ヒューリック [著]/森 望 [訳]/セバスティアン カンプ [訳]
- 出版社
- 東京大学出版会
- ジャンル
- 芸術・生活/絵画・彫刻
- ISBN
- 9784130860611
- 発売日
- 2021/01/26
- 価格
- 6,380円(税込)
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『オランダ絵画にみる解剖学』フランク・イペマ、トーマス・ファン・ヒューリック著 森望、セバスティアン・カンプ訳
[レビュアー] 産経新聞社
集団肖像画にまつわる謎解き本だ。本書によると、オランダの巨匠レンブラントが前腕解剖の講義実習を描いた「ニコラス・テュルプの解剖学講義」は外科組合の役員の集団肖像画である。
外科組合は定期的に講義を開催することを誇りにしていた。1601~1758年に組合のために制作された集団肖像画18点のうち9点は解剖学が主要テーマ。外科医に囲まれて解剖する人物、刑死した犯罪者の遺体、解剖された人体の一部が描かれている。描かれた人物は誰か。犯罪者が犯した罪は。当時の医学の課題は。美しいカラー図版から外科学の黎明(れいめい)期をひもとく。(東京大学出版会・6380円)