<東北の本棚>部屋の片付け極意伝授
[レビュアー] 河北新報
29歳、彼氏と7年同居する主人公、連坊こうがリビングやクローゼット、トイレなどの整理方法を学ぶのと同時に、心も整理し、倦怠(けんたい)期だった彼氏との関係を見直していく。仙台市在住の漫画家・イラストレーターによる、片付けのハウツーを凝縮した実用コミック。読んでいるそばから部屋を片付けたくなる。
共有するリビングの理想は、ものが行方不明にならないこと。(1)ロッカーに各自の持ち物をしまう(2)リモコンや文具類の定位置を決める-ことがポイントだ。ハサミを一番使う場合は、その周りに文具類をまとめ手に取りやすい場所に置く。まとめることで在庫管理も楽にできる。
トイレは(1)クリーナーを付けたトイレットペーパーで上から順に拭く(2)便座の裏まで拭いたら1度水を流す(3)便器の水位が下がった瞬間に中を磨く(4)ウェットシートで壁と床を拭く-の順で掃除する。毎日の習慣にすれば、3分で終わるという。
きれいに片付ければ運気が上がると言われる玄関は、靴を必要な分だけに減らし、たたきに出すのはサンダル1足のみ。小さいほうきとちりとりを常備する。
連坊の「部屋が片付くと心が穏やかになる」の言葉が、掃除の極意を伝えている。
本著は、小説幻冬で連載したものを加筆・修正した。
幻冬舎03(5411)6211=1320円。